68 ページ23
・
・
・
再び店内が話し声で賑やかになる。
と同時に、再び私の隣に出現したのは
私の好きな匂いを纏った人だった。
廉「、、Aちゃん。」
A「へ？」
心の中がまるっきり読まれてるかのような彼の発言に
思わず気の抜けた変な声が漏れた。
廉「ふはっ、、、変な声、(笑)」
A「ちょ、笑わないでください、、、恥ずかしい、」
廉「別に、んふふ、、笑うてへんで。」
A「、、、その嘘、バレバレすぎて笑えません、」
少しでも羞恥心を紛らわそうと真顔ではぐらかしてみるけど
未だに緩みっぱなしの頬をそのままにして
こっちを見つめてる永瀬さんのせいで
私の努力は、あっという間に水の泡。
それでも嬉しく感じたのは
皆さんの前で、いつもの呼び方で名前を呼ばれない事に
ほんの一瞬、特別扱いされてる気がしてしまったから。
こんな乙女の妄想は
恥ずかしすぎて、誰にも言えない。
廉「、、見ての通りやけど、今日もべた褒めされてんで。」
A「え？」
廉「Aちゃんのケーキ。すごい速さでなくなっていっとるもん(笑)。」
A「、、、本当だ、」
廉「俺のおかげやな。(ドヤ)」
A「、、んふふ、」
廉「なに笑てんねん。」
A「いや、、ふふ、別に、」
何やねん！ちゃんと言えや！
そんな風に怒られるけど
残念ながら、私には逆効果。
ますます笑いがヒートアップしてくる。
その間に
永瀬さんはなぜか拗ねモードに入ってしまったらしく
口いっぱいにケーキを詰め込んで
リスのようにほっぺたを膨らませていた。
口には出すのは気が引けるからしないけど
なんか、とんでもなく可愛い。
・
・
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 343人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Tsumu | 作成日時：2020年9月23日 20時
