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廉「Aさんにずっとお礼言いとうて、何回か来たんですよ。」
A「それ優香に、」
廉「そうです。その時に、Aさんの名前聞きました。」
A「私も、優香から永瀬さんの名前と伝言聞きました。」
廉「伝言なんて恥ずかしかってんけど、それ以外に思いつかなくて、(笑)」
あの日と変わってない照れ笑いに
私の揺れ動いてた心が、ようやくいつもの定位置に座った気がする。
こんなに予想ができない自分は初めてで
まだまだ慌てふためく心は健在中だけど
永瀬さんの笑みに心を許した自分にはとっくのとうに気づいてた。
A「、、、あの、」
廉「はい？」
A「もしよかったら、何か食べて行きませんか？」
廉「、、え、」
A「お時間があるなら、また永瀬さんに食べて頂きたいなって思って。」
廉「え、逆にええんですか？」
A「もちろんです。」
廉「ほんまっすか！」
よっしゃ！
とガッツポーズをする永瀬さんに
さっきお店に来てくれた双子ちゃんが重なった。
決して馬鹿にしてる訳じゃないけど
子供のような無邪気さが永瀬さんの表情に見え隠れしてる気がして
ほんの少し、親近感が湧いた。
廉「、、、もう、全部食べたい。」
A「ふっ、、全部は無理がありすぎます、(笑)」
廉「ですよね(笑)。やけどほんまに選べへん、、」
顎に手を添えてショーケースを眺めながら
分かりやすく“迷ってます”アピールをする永瀬さん。
整った顔が歪んでしまうくらいに眉を寄せるから
もう私が選んでしまえ、なんて意味不明なヤケクソ行動に出た。
A「、、、これとかどうですか？」
廉「これって、、ロールケーキ？」
A「はい。一応、今日のオススメです。」
廉「ほな、Aさんのオススメください。」
A「、、ありがとうございます。」
ロールケーキを取り出す私の手を目で追いながら
彼はなんだか幸せそうな顔をしていた。
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Tu9mu7(プロフ) - じくねこさん» コメントありがとうございます。更新頑張ります！ (2020年9月11日 21時) (
レス) id: 50122a3aa2 (このIDを非表示/違反報告)
じくねこ - 更新ありがとございます (2020年9月11日 21時) (レス) id: 1083519e52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Tsumu | 作成日時：2020年8月19日 19時
