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A「お待たせ致しました。」
こちらでよろしかったですか?
そう言いながら箱の蓋を少し開けて見せると
不意にひょこっと飛び出した2人分の瞳が、一気に輝きだした。
「うわぁぁ!」
「おいしそ〜っ!」
A「ふふっ、、お家で仲良く食べるんだよ。(にこ)」
「「うんっ!」」
息ぴったりな2人は、どうやら可愛らしい双子ちゃん。
この子たちの元気いっぱいに頷く姿を見て
頬が緩まない人は、きっといないだろう。
「、、ありがとうございます。(にこり)」
A「こちらこそありがとうございました。またお待ちしております。」
「早く帰ろ!」
「ママ早く!」
双子ちゃんの母親らしき女性は
ケーキを受け取ると
分かったから静かにね、とピョンピョンしてる双子ちゃんを柔らかく宥めた。
人に笑顔にできる
人を少しだけでも幸せにできる
やりがいって、やっぱりこういう所なのかな。
なんて私らしくない事を考えてみたりするけど
意外と筋は通ってる気がした。
きっとそう思える自信をくれたのは
『ほんまに、めっちゃうまかったです、(にこ)』
彼だと言えるのは確実。
なのに
私の心の奥の方が、ほんの少しだけ疼いてる気がするのは
『んっ!なにこれ、めっちゃおいしいっ、』
食べてる途中なのに
思わず立ち上がってまで感情を表現してくれた
あの人の存在が、私の真意の根っこを持っているのだと
私は
気づいて、気づかぬフリをした。
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Tu9mu7(プロフ) - じくねこさん» コメントありがとうございます。更新頑張ります! (2020年9月11日 21時) (レス) id: 50122a3aa2 (このIDを非表示/違反報告)
じくねこ - 更新ありがとございます (2020年9月11日 21時) (レス) id: 1083519e52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Tsumu | 作成日時:2020年8月19日 19時