拾い物はJUMPのお姫様 2 (ページ4)

今日:1 hit、昨日:13 hit、合計:9,899 hit

54 ページ4

「涼介っ！」

「あ、知念····と伊野尾ちゃん？」

Aが居なくなったのを確認し、涼介のもとへ伊野ちゃんと向かえば驚いた顔をしていた。

メイク室にいるはずの2人がいれば当然だ。

「涼介は何をしたいの？」

「え？」

「まあ、見ちゃったからね」

そう答えた伊野尾をみて山田は知念の言ってる意味を理解する。

「涼介は、僕のこと嫌いなの？」

「んなわけっ！ないっ！」

「じゃあ、なんで····なんで····」

そこで言葉を詰まらせる。

「俺は、知念が心配で。それで····」

「心配なら、あんな事、言う必要ないじゃん」

「ごめん、知念。ちゃんと言うから」

山田から語られた真実。

「知念が居なかったりすると必ず
【じゃあ山田くん、侑李が来るまで2人でお話しません？】
そう言われ続けてた。知念の彼女だから邪険にはできなくて、けど知念が彼氏なのになんで俺？って思ってた」

「····え」

「だから、最近は自分から声を掛けて試してた。
本当に知念に相応しいか。殆どダメだったけど」

「じゃあ、僕が振られたのって····」

「俺がそう仕向けてた。知念の傷が浅いうちに別れて欲しくて」

「山田、知念のこと好きだもんな」

フハッと、笑う伊野尾と眉間に皺を寄せる知念。

’