拾い物はJUMPのお姫様 (ページ7)

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ぬるくなったビールを飲み干し、2本目をあける。
二人乾杯と缶をあてた。

「おつまみ、美味しそう」

簡単に作ったおつまみをじーっと眺める知念に

『残り物で作ったので味の保証はできないですが、食べます？』

「うん」

『じゃあ、お箸もってきますね』

そう言って立ち上がると

「この箸使うからいいよ」

Aが使った箸に手を伸ばし、おつまみをつかんだ。
そして口に入れる。
その姿がスローモーションの様に流れた。

「おいしいっ！」

知念の声でハッと我に返る。

「残り物でこれだけおいしいの作れるなんて天才なんじゃない？」

《ご飯は食べてきたから大丈夫》
そう言ったはずなのに、作ったおつまみはもう無い。

「あ、僕、全部食べちゃた」

おいしかったからついついなんて言ってる知念。
それをみて目をパチクリさせるA。

「もっと食べたいけど、食材ないもんね」

痛いところを突かれたが、

『土日に1週間分買い物するので····。いつも金曜日は外食するのですが、今日は残業は長引いたのと知念さんを拾ったので』

私の夕飯を全て食べた恨みをこめ、嫌味たらしく言い訳をする。

「さん付やめて。知念でも侑李でも好きに呼んでいいから」

今人気のジャニーズを呼び捨てなんてハードル高すぎやしません？

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