拾い物はJUMPのお姫様 (ページ39)

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「Aー。おはよう」

起きたばかりだろう、ふぁと欠伸をしながら話す侑李。

『おはよう、侑李』

「メッセージみた。けど、やっぱり声聞きたくて」

『ごめんね、急に』

「僕こそ忙しいのにごめん」

可愛いな、なんて口が裂けても言えないけど。

「何時頃終わりそう？」

『今のところなんとも言えないな····』

「そっか」

『ごめんね』

この仕事を終わらせないと、会社にも迷惑がかかるし。

何より次に進めない。

【せんぱーい、そろそろ】

後ろから佐伯くんの答えが聞こえ、ハッと我に返る。

『侑李、そろそろ切るね』

「え、待って····男の人といるの？」

『後輩く、「先輩、はやく」、また連絡する』

侑李の質問に答える暇なく電話を切り、佐伯くんの後ろを歩く。

「先輩、ここの計算式間違ってます」

『あ、ほんとだ』

ポカミスで休出とかありえない。

計算式を直し再度確認をする。

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