拾い物はJUMPのお姫様 (ページ31)

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バタンと閉まったドアを見つめ数秒。

ドアの鍵をかけ、侑李ほうを向き

『どの口が言うかって話だよね。侑李に会ったのも昨日なのに』

ふふっと笑うと侑李も少し笑顔を見せた。

「ありがとう、A」

『ネット情報だと1番仲良いのは山田さんって書いてたけど、違うの？』

「····涼介とは、仲良いよ」

『そうか····』

「けど、最近はあまり上手くいかなくて」

『うん』

「今日だって、Aを会わせたくなかった」

そう言ってAを抱きしめる侑李。

『帰ってもらったから。2人でゆっくりしよ？』

ギューっと抱き返し、侑李を落ち着かせてリビングに戻る。

『お風呂入る？』

「あ····着替え」

昨日ままで着替えなどない。

本当はコンビニで下着だけでもと考えていた知念だが、山田のせいで計画は狂いっぱなしだ。

『家にいてもいいですよ、って言ってるみたいで気が引けるのですか····』

侑李に袋を渡す。

「着替えっ！買ってくれたの！？」

沈んでいた気持ちが嘘のようにテンションを上げる。

『サイズは合うかわからないけど····』

「大丈夫っ！ありがとう」

たまたま目に入った安物なのに、袋を抱きしめニコニコする侑李をみて可愛いなと思う。

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