拾い物はJUMPのお姫様 (ページ20)

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『ごめん。お金とかそういうのじゃなくて····。気を使うし申し訳ないから』

「僕が好きで出すわけだから、気にしなくていいよ」

『ダメですっ！侑李がよくても私が嫌』

はっきり言うつもりはなかったけど、今までの経験上金銭で揉めなかったことはない。

『侑李と私住む世界が違うから、時間だって合わないことが多いよ。1人になりたい時間もあるかもしれない。だから遊びにきたり泊まるのは許可します。住み着くのはダメ』

「ケチっ」

『ケチでいいよ』

なんだかんだで納得してくれたかなと一安心する。
最初からお金とか言わずに芸能人を主張すればよかったのだと少し後悔。

『侑李、時間大丈夫？』

時刻は11時。
午後から仕事と言っていた侑李に確認をとると

「タクシー乗れば大丈夫」

さっき断られたことがショックだったのか、ガックリと肩を落としている。

『仕事、何時で終わりそう？』

「んー、19時ぐらいかな。けど今日はメンバーと一緒だから押すかも」

『ご飯作って待ってるから仕事に行ってきて。何食べたい？』

「餃子っ！」

『餃子ね。わかった』

「僕、仕事頑張ってくるね」

『頑張って下さい』

子供だと思えば扱いやすいのかもしれないと思ったことは、秘密にしておこう。

「いってきます」

『いってらっしゃい』

手を振って、見えなくなったところで部屋に戻る。
食材を買いに行くため、着替えを準備をする。
今日の夜も忙しい。

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