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『侑李?』
「なに?」
『作りづらいかな?』
「僕を怒らせた罰だよ」
台所で朝食を作ってる最中、侑李は後ろからずっとAを抱きしめていた。
『昨日侑李もっと食べたいって言ってたからだよ。普段コンビニで食材買わないもん、高いし』
「僕のため?」
『自分1人だったら買い物して朝昼一緒でいっかなんてできるけど、侑李とだと出来ないなって。芸能人だし食事とか気をつかってるかもって』
「そこまで考えてくれてありがとう。けど、僕はAがいればいいから」
力が入る腕に手を添え
『········何かあったの?』
答えなくてもいい。
けど、侑李が、辛そうだ。
「····何もない」
『そっか。ご飯出来たから食べようか』
「!?····うん」
何も聞いてこないことに驚きながらも、二人で朝食を運びソファーに座る。
『いただきます』
「いただきます」
手を合わせて挨拶をし、朝食を食べ始める。
昨日は特に気にしていなかったが
『侑李って左利きなんだ?』
「そうだよ」
『天才肌だね』
「そんなことないから」
たわいも無い会話をしながら食事は進み。
「おいしかった。ご馳走様」
手を合わせ食器を重ねる侑李。
「洗い物は僕がするから」
『え!?』
「色々とお礼も込めて。料理とか出来ないから、洗い物ぐらいはさせて」
『ありがとう』
ジャニーズにそんな事させれないと断りかったが、それはそれでまた揉めそうな予感がしたからやめたのだ。
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作者名:ドライ | 作成日時:2023年6月8日 12時