拾い物はJUMPのお姫様 (ページ13)

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「おいしい」

本当においしかった。
最近の僕はご飯を食べないと仕事支障がでるからと流し込んでいる状態で、おいしいさなんて気にならなかった。

「残り物でこれだけおいしいの作れるなんて天才なんじゃない？」

次は残り物で作ったものではなく、普通に作った料理を食べたいと思う。
気づけば完食。
久しぶりに満足できた。本音はもっと食べたい。
けど食材はない。

「もっと食べたいけど、食材ないもんね」

無意識に出てしまった言葉にハッとするが、Aは気にしている様子はなく胸を撫で下ろした。

『土日に1週間分買い物するので····。いつも金曜日は外食するのですが、今日は残業は長引いたのと知念さんを拾ったので』

知念さん····。
初対面だし急に呼び捨てだったりタメ口は嫌いだけど、Aの口から言われと距離を感じる。

「さん付やめて。知念でも侑李でも好きに呼んでいいから」

困ってるA可愛い。
恥ずかしそうに名前を呼ぶ、知念くんは却下する。
侑李くんで妥協したけど、早く侑李って呼んで欲しい。
敬語も距離感じるからダメにしたら、下を向いてしまった。
僕がジャニーズだから、壁を作るために敬語なんだろうと気づく。

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