拾い物はJUMPのお姫様 (ページ1)

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『お疲れ様』

残業が終わり、部下の佐伯くんと共に会社を出た。
今日はトラブルがあり、いつも以上に遅くなってしまった。

『疲れた····』

「ホントっすね」

うーん、と背伸びをしふと目にはいったのは蹲ってる人。
フードを被っていて顔は見えないが小柄だ。

『大丈夫ですか？』

すぐさま駆け寄り声をかけるが、ん····と微かな反応をするのみ。
どうしたんですか？と佐伯くんも近づいてくる。

『タクシー止めて』

動かない喋らないでは埒が明かないと判断したAは、自分の家へ連れて帰ると決意する。

『たてますか？』

腕をゆっくり引き自分のかたへ回し立たせると

「先輩、つかまりましたよ」

ちょうどよくタクシーがつかまったみたいだ。

『佐伯くん、ありがとう。気をつけて帰ってね』

「先輩こそ。困ったら連絡して下さい」

『ありがとう』

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