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初夏のラムネ ページ5

5月初めともなると、4月とは打って変わって、暑い日なんかも少しずつ増えていって。タオルや帽子が外出の必須アイテムとなってきている。

  なぜにこうも暑いのか。知らん顔で25度以上を叩き出すだなんて。それなのに4月の寒さの面影も残しているとか。


 どうしてこんなに暑いんだ。日本。

 夏の修羅場からほぼ一年たち、なんだかんだで次の世界会議のため一昨日から日本に滞在しているのだ。
会議は明日だが、資料の作成もあまりないので、飛行機の中で仕上げてきた。

 つまりは、この1日、私は自由であるということだ。


 日本には数える程しかまだ来れていない。

 何をしてみようか、そういえば以前遠目でしか見ていなかったあのタワー、見に行こうか。
だが、日本を歩き慣れていない私に辿り着けるだろうか。


 こんな事を歩きながら考えていた。
でも少し待ってほしい。「私は日本を歩き慣れていない」んだ。そして今、歩く事よりも何処に行くかに集中していた。
 ひょっとして私は今、迷っているのではないか?


 はっとして辺りを見回す。
私から見えるもの……私…………から……

 住宅街が見えます。
ビル街から歩いてきたのに。住宅街が本当に見えます。

 私はまたも幻覚を疑ったが、ここは日本だ。
砂漠の幻なんてものは無い。暑いが、まだ頭をやられちゃいない。

 だが、そろそろ水分補給したいところで。
生憎私は水など持っていない。そして住宅街、自販機も無いだろう。


 終わりだ。

 そう思い立ち尽くしていた時、後ろから聞き覚えのある声がした。

「どうも、お久しぶりです。えっと……」

 振り返ると、そこには今回のホスト国、菊さんが立っていた。
振り返るのと同時か、菊さんは少しホッとした顔をした。

 「あぁ、ジアさんでしたか。こんな所で、一体何をなさっているのですか?」

 「考え事をしながら歩いていたら、迷ってしまって……」

 「どちらから?」

 「ここからそう遠くもない、ビジネスホテルです」

 本当に恥ずかしい。大の大人が迷子なんて。

 恥ずかしさから少し考えている菊さんの方を見れないでいると、菊さんが口を開いた。

 「でしたら、私がそちらまでお送り致しましょう」

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設定タグ:APH , ヘタリア   
作品ジャンル:アニメ
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_(:3 」∠)_ - 深夜テンションでここまでとは…言葉も丁寧で読みやすいです。これからも頑張ってください!応援してます。 (2018年6月4日 20時) (レス) id: e3a3a6d8ed (このIDを非表示/違反報告)
ふるた(プロフ) - _(:3 」∠)_さん» コメントありがとうございます!深夜のテンションで作ってしまったためそんなに言っていただけると思いませんでした。これからも読んでいだけると幸いです。 (2018年6月4日 19時) (レス) id: ce22852cc5 (このIDを非表示/違反報告)
_(:3 」∠)_ - 初めまして!とても楽しく読ませていただきました。次の更新が待ち遠しいです(*^-^*)楽しみにしてます♪ (2018年6月4日 19時) (レス) id: e3a3a6d8ed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ふるた | 作成日時:2018年6月3日 4時

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