ヒーローとゲームしようぜ! 3 ページ14
マシューさんはずっとポコポコ怒っていて、私には気付いていないようだった。アルフレッドさんもきっと今は彼の声しか聞こえてないだろう。
「えー、すみません。じゃあ、私帰りますね?良いですよね。さようならー……」
「えっ!?ちょっと待ってくれよ!!」
「わ、ジアさん!気付かなくてごめんなさい」
なぜ帰ってはいけないのか。もうマシューさんいるから良いじゃないですか。そしてマシューさん、貴方やっぱり私には気づいてなかったのですね。
「なぜです。なぜ私は帰ってはいけないんですか!無理なんですよ、ホラーなんて!!」
私の家はホラー映画も作る人あまりいないくらいなんですからね!
「人数は多い方が良いじゃないか!ね!そうとなったら、早くスタートするんだぞ」
なんで怖がってた貴方がノリノリなんですか……マシューさんもニコニコしてるし、本当、何なんでしょう。
テレビとゲーム機の電源をいれて、ソフトを読み込ませる。暫くして、テレビの画面に恐怖を煽る画像がパッと映る。始まるのですね。
プレイヤーはアルフレッドさん。ゾンビ倒すやつでしょうか。正直それしかホラーゲームで内容知ってるものありませんし。
「よぉし、正義のヒーローが、悪を成敗してやるんだぞ!」
「アル、これ、自分の家探索するゲームだよ。戦闘モード無いよ」
アルフレッドさん、内容も見ずにデッキに入れたようだ。良いんですか。怖がってましたよね?
そう考えながら画面に目を向け続ける。あ、セリフに声が付いているのか。
主人公は玄関を出たとたん消えてしまった友達を探しているようだ。今はトイレを探索している。男子トイレと女子トイレに別れている民家のトイレを、アルフレッドさんはくまなく探している。……女子トイレも探索するんですね。
「あー、もう!トイレなんて絶対何か見つけちゃうよ!そうじゃなくても、わー!!やっぱり!やっぱりなんか詰まってる!!」
「アル落ち着い」
マシューさんが落ち着かせようとしたとたん、主人公はトイレに顔を沈められていた。勢いと音と、見え隠れする敵の顔がそれはもう怖くて
「ぎゃあぁぁあっあああぁぁぁぁああああ」
「〜〜!!無理無理怖いほんっと無理ですごめんなさいぃぃ!!!」
私より怖がっているアルフレッドさんがいたから、その反応見てたらあまり怖くないかと思ったけど、無理でした。
「うう、そろそろ一回中断しませんか?」
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_(:3 」∠)_ - 深夜テンションでここまでとは…言葉も丁寧で読みやすいです。これからも頑張ってください!応援してます。 (2018年6月4日 20時) (レス) id: e3a3a6d8ed (このIDを非表示/違反報告)
ふるた(プロフ) - _(:3 」∠)_さん» コメントありがとうございます!深夜のテンションで作ってしまったためそんなに言っていただけると思いませんでした。これからも読んでいだけると幸いです。 (2018年6月4日 19時) (レス) id: ce22852cc5 (このIDを非表示/違反報告)
_(:3 」∠)_ - 初めまして!とても楽しく読ませていただきました。次の更新が待ち遠しいです(*^-^*)楽しみにしてます♪ (2018年6月4日 19時) (レス) id: e3a3a6d8ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふるた | 作成日時:2018年6月3日 4時