九話 ページ10
「A！大丈夫ですかッ？！」
誰よりも早く、走って駆け寄ってくるアズールは心配そうにこちらを見つめている。
その顔には先程の怖い顔はなく、不安と焦りの顔だけだった。
『…だい、じょぶ。だいじょうぶ！ でも、あずーる、もうけんか、やだぁ…ッ！』
「ッ…！」
痛みと涙を堪えながらアズールに対しAは震えた声でアズールに言葉を伝える。
膝には先程、転んだ時にできた傷があり、少し血が出ていた。
「……A。」
アズールはAの必死さと自分がこの子を怖がらせていた事を知り、腰を下ろすと優しくAの頭を撫でる。
その顔は後悔の念に苛まれていた。
『あ、あずーる、、？』
「…すみません。少し熱くなってしまいました。Aが小さくなった事がまだ受け止めきれていなくて…。」
『…Aはいいよ？でもね、あににもあやまるっ！！そして、はやくなかなおり！！』
「な、なんで僕がお前達に謝らないといけないんです！彼らがきちんと仕事をこなしていればこんな事には…！」
『あずーる！！ あにはね、やればできるこなの！』
「そーだよ、アズール！俺だって、やろうと思えばできるしぃー、そこまで言わないでよくなぃ？」
「フロイドの言う通りです。こんなにも僕は心が傷ついているのに…、しくしく」
「お前達は黙っていなさい！………はぁ、ですが、、、今回は確かに言い過ぎましたね。…申し訳ありませんでした。」
「「！」」
『…あずーるッ！ こっちきて！』
「？ なんですかA。」
『あずーる！ あやまれていいこ、いいこ！！』
そう言うとAはぷるぷるとしながらつま先立ちをし、ぽんぽんっとアズールの頭を撫でる。
「なッ！」
「あ！ アズール狡いッ！ A、次は俺の頭も撫でてよー！」
「おやおや、僕が先ですよ、フロイド。こればっかりは譲れません。」
「ちょ、お前達、落ち着きなさい！」
『ふふっ！ なかよしのほうがたのしーね！！』
それからの三人はAの取り合いの末、何故かアズールの部屋で四人で寝る事になり、誰がAの隣で寝るのか取り合いになった事によりまた喧嘩した。
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Luis(プロフ) - しろさん» ありがとうございます。とても励みになります！ 少しずつですが投稿していくのでご期待に答えられるように頑張ります！ (2022年9月3日 1時) (
レス) id: e9902680b1 (このIDを非表示/違反報告)
しろ - 面白くて一気に読んでしまいました。更新楽しみにしてます！ (2022年8月31日 23時) (レス) id: 93afb517a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Luis | 作成日時：2022年4月24日 20時
