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｢何があった？｣
両隣のクラスの授業担当が俺らのクラスに来る。
｢二宮が逃げてそれを先生が追っかけてます｣
二宮の友達が簡単に説明すると、先生たちから二宮を批判する声が上がる。
親しくもないくせに、なぜか大事な人を傷つけられた気分になる。
｢緊急職員会議を行います。先生方は授業を中断し、会議室にお集まりください。｣
そう放送が入り、
｢みんなは静かに教室で待機してろ｣
とだけ指示が入り、先生達が一斉にこの階から離れていく。
｢うぉ！アイツ、外だぜ？｣
二宮の友達がスマホを見てそう叫ぶ。
｢脱走までするかよ、、！｣
ゼンリーという位置情報共有アプリを立ち上げた彼は焦った様子で監視している。
｢スマホまで持ってくのは計画的だな、、汗｣
彼が教室のテレビに自分のスマホの画面をミラーリングする。
みんながテレビの前に集まり、観察する。
中には隣のクラスの人を呼びに行く人もちらほらいて、大騒ぎ。
これはチャンスかも。
俺は玄関までダッシュし、靴を履き替えた。
校門を出て、さっきの位置情報アプリで見た二宮が居る地点まで走り出す。
ぜんそく持ちと分かった今、二宮は辛い思いをしてるはず。って悪い想像をしながら必死に走る。
｢、、あ！｣
ガードレールに手を付き、汗をダラダラ流しながら必死に呼吸する二宮。
｢二宮！｣
肩に手を乗せると、ドサッと崩れ落ちる二宮。
吸入をした後っぽいけど、ものすごく苦しそう。
タクシーに乗るみたいに、手を出し、車を止めようとする俺。
なかなか止まってくれず、待ちきれない俺は道路に飛び出す。
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作者名：賞味期限 | 作成日時：2022年7月7日 3時
