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｢もー！げんたくんどこ行ってたのー！｣
看護師さんが優しく聞く。
そんな看護師さんとは裏腹に焦った様子のげんたくん。
｢お兄ちゃんが、ハンカチでお口、抑えて、タバコのおじさんのところ走って、そしたら、そしたらね、お兄ちゃん、咳止まんなくてね、｣
半泣き状態で訴えるげんたくん。
彼の右手には和のハンカチ。
嫌な予感しかしない。
｢げんたくん、そのお兄ちゃん今どこにいるかな？｣
｢あっちいって、こっちに曲がるの｣
｢おっけい、ありがとね！
すいません、看護師数人呼べますか？｣
｢あ、はい、すぐにお呼び致します。｣
院長の息子として顔が知れてる僕。
僕に逆らえない彼女はすぐに連絡を入れる。
それを確認し、僕は和の元へ走る。
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作者名：賞味期限 | 作成日時：2022年6月12日 2時
