選ばれし者たちのシェアハウス (ページ10)

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｢トイレはな、サボったリングで十分なんだよ！ほれっ！｣

お次はトイレ掃除。

担当は岡田さん。

｢はい、次は2階いくよー！｣

サボったリングを投入し、すぐに次のトイレへ移ろうとする岡田さん。

なんというか、、豪快(?)な人だな。

と、そこに、

｢岡田ァ、お前が掃除担当の週は毎回汚ねぇんだよ！｣

金剛力士像のような表情をした大野さんが。

さっきまでソファで寝てたとは思えないキレっぷり。

｢明らかにクイックルワイパーで床掃除してないし、壁も拭いてねぇだろ｣

｢年下のくせに口出してくんなよ大野｣

｢たった数日しか変わんないだろうよ。それにここに入ったのは俺が先だ。俺が先輩だ。言うこと聞け！｣

同い歳だとぶつかり合うことが多いのか。

僕なんかを忘れて2人で喧嘩している。

｢｢なーんてね！｣｣

｢さっきみたいにサボると大野が勘づくからさ、床はクイックルワイパー。壁はウエットティッシュでサッと拭いて綺麗な状態を保とうね！｣

唖然としていたら、ふたりが急に肩を抱き合って仲良くネタバラシをしてくる。

｢んふふっ｣

どうやら二宮さんの仕業みたい。

またもや隠れてビデオに記録を残していた。

｢ウチは3階建て。それぞれの階に1個ずつトイレがある。どれも毎日多くの人が使うから、ちゃんと衛生的に保たないとね。｣

ヒーローみたいな口調で僕に教えてくれた先輩方。

どんだけ優しいんだ。