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｢ねぇ1階は俺が案内しようか？J帰ってきたばっかでしょ？｣
｢いやいいよ？｣
｢俺が頑張って綺麗にしたとこ見せたいし？！｣
｢もう既に見せてきました！大体、あなた風邪ひいてるんだからマスクしなさいよ。菊池くん受験生なんだから！｣
二宮さんが目を輝かせて“案内するよ”って言ってくれたんだけど、少し強い口調で松本さんが制す。
｢もうとっくに治ってるんですけど！｣
｢咳がまだでてるでしょ？｣
痴話喧嘩が始まると、
｢ごめんねー、同い年だからいっつもこうなの。松潤話長いし、翔ちゃんに案内頼もうかね！｣
横で見ていた相葉さんが声をかけてくれる。
｢しょーちゃーん、きてー！｣
ダイニングテーブルでコーヒーを飲みながら新聞を読んでいた翔さん。
｢櫻井です。案内しますね。｣
ササッと駆けつけてスマートに案内を始めてくれる。
ほのかに香るコーヒーの香りと、羽織っているカーディガンが大人の男を演出していた。
｢もう築50年になるらしいのですが、数回工事をしたりしてこんな風に綺麗な状態を保っているんです。｣
喋り方が異常に賢い。
数字や豆知識を入れてきて、分かりやすいしなんと言っても飽きない。
｢喜多川から聞いていると思いますが、ひとり8畳の部屋なんです。僕の場合は、、、こんな風な配置でね。広々使わせてもらってます。｣
1階部分の説明が終わり、2階に来る。
2階は真っ直ぐの廊下にズラーっとドアが並んでいて。
少し行ったところで櫻井さんが扉を開ける。
｢ちょっと早いけど年末大清掃を最近やってね。今はめちゃくちゃ整理されてるから見せられる。普段はね、、｣
恥ずかしそうに頭を搔く櫻井さんはとても魅力的だ。
床から天井まである本棚には難しいタイトルの本が沢山。
焦げ茶色の机やオシャレな照明たたち。
理想のお部屋だった。
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作者名：賞味期限 | 作成日時：2024年1月6日 16時
