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｢廊下掃除は火木土曜にするの。｣
｢一緒になった人と2階3階どっちをやるか決めてクイックルワイパーでサッと掃除をするんだ。たまに埃被ってる装飾品とかを拭き取ったりしてるよ！｣
｢そんで、1階の廊下は2人で協力してやるって感じかな！｣
今週は山田くんと知念さん。
ふたりは同級生。
仲が良く、息ぴったりで、あっという間に掃除を終わらせる。
すると、
｢風磨、今大丈夫？｣
リビングのドアから櫻井さんが顔を覗かせる。
｢埃とかダニは体に害だから、ラグやソファとかは掃除機できちんと吸い取ってあげるの。
あと、コタツの毛布と上のやつどっちも日曜日に洗濯して予備のものに替えるんだ。
ウチはシェアハウスだからたくさんの人がこれに触れるだろ？
それで汚くなるスピードも速くなるからちゃんと週1でね。｣
早口で説明を受けるんだけど、滑舌がよろしゅうございまして全部耳に入ってきた。
｢畳は少し濡れたタオルで掃除機をかけた後に拭くんだ。これも週1でね。｣
奥にある和室。
襖を全開にすればリビングダイニングと繋がる。
だから、利用する人も多くて。
｢はいはい、一緒に吸い込みますよ？｣
畳で昼寝をしていた大野さんに櫻井さんが迫る。
コロコロと掃除機が来る度に転がり、場所を譲る。
いい大人がこうしてくつろげる空間ってそうそうないよな。
そう勝手にホッコリしていると、
｢＿＿＿＿買い物？｣
｢うん。トイレットペーパーそろそろ無くなりそうだからさ。｣
いつの間にか櫻井さんと大野さんが一緒に畳を拭き始めていた。
老夫婦みたいな、ゆっくりとした空間がそこにあった。
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作者名：賞味期限 | 作成日時：2024年1月6日 16時
