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｢Johnnys、、？｣
家賃は8万。
そこは最大30人が住めるシェアハウス。
｢ちょっと待ってください、シェアハウスって。
僕、アパートに1人で暮らす予定というか、つもりだったんですが。｣
｢そうだね、条件を無視してしまって申し訳ないとは思っているんだがね。
でも、少しだけおじさんの話を聞いて欲しい。｣
ここは喜多川さんから選ばれた人しか紹介されない物件らしい。
だから、ネットの広告にはもちろん載っていないし、ここの不動産屋でしか取り扱ってないし、中でも選ばれた人しか紹介して貰えないんだそうだ。
｢Youは芸能科のある英徳学園に通う予定なんでしょう？ここから坂道を徒歩2分で下るとバス停があるんだ。そのバス停から乗れば学校まで直で行けるんだよ。｣
｢はぁ。｣
｢それに、部屋は8畳もあって広々と使えるんだよ。寮じゃないから自由に友達も呼べる。それに玄関からみんなの共有スペースを通らずに自分の部屋へ行ける。｣
｢ほぉ。｣
悔しながら、この物件に惹かれている自分がいる。
都内で8万で学校までバス1本で行けるってのは超魅力的。
加えて部屋が広々としているし、家全体がなんと言っても大きくて豪華だ。
そんな所に住めるもんなら住んでやりたい。
だけど、喜多川さんがあまりにも怪しすぎる。
｢どうです？お時間があれば内見にでも行ってみませんか？｣
唇を噛んでその資料を見つめていると、喜多川さんから声がかかる。
｢んーと、、｣
行きたいのは山々だけど、母さんがなんて言うか…。
｢風磨、行ってみない？｣
悩んでいた僕に母がそう言った。
彼女の表情からは“不安”や“疑い”の感情が感じられない。
｢じゃあ、行ってみようかな。｣
ニヤけそうになるのを必死にこらえてそう言う。
｢では、車の手配をしてきますね。少々お待ちください。｣
喜多川さんは誰かに電話をかけながら個室を出ていった。
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作者名：賞味期限 | 作成日時：2024年1月6日 16時
