3 ページ3
車から降りた瞬間に襲ってくる熱気。
まだ朝早いっていうのに、真昼のような暑さ。
二宮はその熱気で頭痛が悪化し、無意識のうちに目を閉じて小さく唸ってる。
｢二宮さん、行きましょう！｣
駐車場に響くマネージャーの声でさらに悪化した頭痛。
第39回の名にかけて、100点満点の爽やかスマイルを見せ、マネージャーについて行く。
今日はニノさんの収録×2。
ゲストが静かめな女優さんとかだったら結構巻けていいんだよな。
と思いながら台本を開く二宮。
｢うぅっ、、｣
活字が頭痛に良くないらしい。
見た瞬間にこめかみの辺りがズキっと痛んで、台本を開いてまもなく閉じる。
照明があつい。
カメラが止まった直後に項垂れる二宮。
｢二宮くん、前室行きましょ！｣
紅潮した二宮の頬に違和感を覚えた菊池が、引きずるように二宮をスタジオから連れ出す。
狭い前室に放り込まれた二宮。
土曜夜9時によくお世話になる吉村に、甲斐甲斐しく看病される。
｢二宮さんは熱に弱いからね〜。スタッフ、氷〜！｣
と言っても、その場が明るくなるような声のトーンで、ゲストさんの本気で心配そうだった顔も晴れる。
｢ただいまぁ｣
朝よりも酷くなってしまった体調。
だけれど、第39回はいつもを装って部屋に入った。
｢お、ニノおかえり！てっきり今日はオフかと思ってたよ〜｣
ダイニングテーブルで松本が入れたお茶を優雅に飲む櫻井。
二宮を愛おしそうに見つめる。
｢夜、ラーメンの出前取ろうと思うんだけどさ、どれがた、、、、？｣
メニューを見せるため、席を立って二宮の元へ行く櫻井。
突然、櫻井の肩に手をかけた二宮だったが、勢いよく床に倒れ込んでしまう。
これには、ソファで見守っていた3人も驚き、慌てて傍へ駆けつける。
｢おい、ニノ！だいじょぶか？｣
1番に駆けつけた松本が二宮に声をかける。
｢なんつってー！もー、翔さん！メニュー逆さまとか、、冗談はそのなでた肩だけにしてくださいよ〜！｣
｢てへっ｣という効果音がつきそうな顔をして起き上がる二宮。
｢心配したじゃねーか。冗談でもそれはやめろ！｣
と言い出しそうな松本。
｢俺は、お味噌ラーメンにしよっかな！？｣
“言われる前に言おう”精神で捲し立てる二宮。
｢手洗って着替えてくるわ！｣
普段はおっとりしてる大野・相葉コンビでさえ冷たい眼差しを向けるのをしっかりと感じとった二宮は、上手くその場から逃げ出した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 200人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
賞味期限(プロフ) - ちえさんさん» 私もそろっと卍だしてこようかと思ってて!!!!!桜の季節を感じられるようなお話を12の方に書いてみました！良かったら読んでやってください！ (2023年3月16日 22時) (
レス) id: e5602ed7e0 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - もうすぐ桜の季節ですね。花咲荘にも笑顔の花がどんどん咲きますように！卍くんも来ないかなぁ〜。ありがとうございました💛 (2023年3月16日 19時) (レス) @page50 id: 94c3edab09 (このIDを非表示/違反報告)
賞味期限(プロフ) - こうるさん» こんばんは！それはそれは良かったです🥲こうるさんが眠れるようにまたあったかいお話が書けたらなと思ってます！これからもどうぞよろしくお願いします🙇🏻♀️ (2023年3月16日 2時) (レス) id: e5602ed7e0 (このIDを非表示/違反報告)
こうる(プロフ) - 今実は眠れなくて不安だったのですが、あたたかいお話にほっこりさせていただきました。ありがとうございます。これからも応援しています！！ (2023年3月16日 2時) (レス) @page50 id: 9b5a4b5516 (このIDを非表示/違反報告)
賞味期限(プロフ) - zawamiyaさん» ご愛読ありがとうございます！嬉しさで胸がいっぱいです！これからもよろしくお願いします！ (2023年2月10日 21時) (レス) id: e5602ed7e0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：賞味期限 | 作成日時：2023年1月9日 4時
