8 ページ20
どうかしてた。
あれだけ言われたのにベタベタくっついて、治療まで受けさせてもらって。
｢和、体調、大丈夫か？｣
翌日、下がりきらなかった熱と共に登校。
心配そうに眉を垂らした潤くんがそう聞いてくれるんだけど、翔くんたちの言葉を思い出すと、どう接していいか分からない。
｢お陰様で元気だよ、ほんとにありがとう。｣
それだけ言って去ろうとするんだけど、手首をグッと掴まれ、引き寄せられる。
｢お前、嘘つくなよ。まだ熱いじゃねぇかよ。放課後うちに来い。｣
強い眼力と共に無理めなお誘い。
｢ごめん、バイトがあってさ。｣
｢レンタル彼氏ってやつだろ？｣
｢え、あ、うん。｣
｢それなら、とりあえず、1年分契約しておいた。｣
｢は？1年分って、、はっせんななひゃくろくじゅうにまん、、こんなに払ったの？｣
｢さすが首席。計算の速さが音速レベルだな｣
楽しそうに笑う潤くん。
全然笑えないんですけど！！！
｢和、顔硬いって。大丈夫。その額相応のことしてもらうから。｣
いつから話を聞いていたのか。
腕組みをして笑いながら歩いてくる翔くん。
｢とりあえず、勉強教えて貰って、破けてるもの全部直してもらって〜、あ、うちのキバタンと遊んでもらおっと、そんで〜｣
その後ろから雅紀くん。
｢おいらは何してもらおうか、、｣
そんで智くん。
｢今までごめん、和を庶民だなんだって軽蔑して本当に悪かった。｣
｢俺らと友達になってくれよ。｣
少し気まずそうに頭をかき、目線を外しながら言う潤くん。
｢いいよ！｣
嬉しくて、つい子どもっぽい口調で承諾する僕。
｢いいよって、和らしいな｣
笑いながら迎え入れてくれるみんなであった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 172人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
賞味期限(プロフ) - ちえさんさん» ありがとうございます🥺 (2023年2月10日 21時) (
レス) id: e5602ed7e0 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - こういう話、私も弱いんです( ；∀；)。和くんが生きてて良かったです。ありがとうございました。 (2023年1月4日 18時) (レス) @page35 id: 94c3edab09 (このIDを非表示/違反報告)
賞味期限(プロフ) - ちえさんさん» こちらこそご愛読ありがとうございます！これからもどうぞよろしくお願いします！リクエストなども絶賛募集中なので是非！ (2022年12月28日 23時) (レス) id: e5602ed7e0 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - ありがとうございました。キミがいた3週間シリーズが好きなので嬉しかったです。 (2022年12月27日 18時) (レス) @page7 id: 94c3edab09 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：賞味期限 | 作成日時：2022年12月25日 22時
