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ツンと肺に刺さる冷たい空気。
思いっきり吸い込んでしまい、げほっ、と咳が出る。
咳が出たのは空気のせいじゃない。
この舞い上がるほこりのせいだ。
ダンボール10個にも満たない程度の荷物。
僕は、数日後にこの家を去る。
そして、嵐家の家系から名を消される。
僕は、大好きなゲーム関連の仕事に就く。
だから、、追い出されるんだ。
でもいい。
好きでもないようなことを無理して数十年続けるなんて。
1度きりの人生なんだから、もったいなさすぎる。
それに、大手の会社の内定頂いてるしね。
ただ1つ、どうしても惜しいのが、大好きな兄弟から離れること。
小さい頃から、ピアノや水泳、サッカーに習字。塾なんかにも5人で通わせてもらってた。
少なすぎる自由時間に分からないところを教え合ったりしていた時代が今でも鮮明に頭に浮かぶ。
僕らより更に忙しい親の代わりに、沢山の愛を注いでもらった。
そんな兄弟との別れは、胸が痛む。
｢どうした？胸、大丈夫？｣
｢あ、うん。｣
無意識に胸に手を当てていた。
荷物をまとめるのを手伝ってくれた、双子の弟くんがそんなことを言うから、慌てて手を戻す。
すると、ガラッと空いた胸元がスースーとする。
あぁ、やっぱり離れたくないな。
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賞味期限(プロフ) - ちえさんさん» ありがとうございます！兄弟設定のお話大好き人間なんで、はじまりの年は結構お気に入りなんです！続編的なもの書いてみようと思います！ (2023年2月5日 7時) (
レス) @page34 id: e5602ed7e0 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - はじまりの年、とても素敵なお話でした。この設定で長いお話も読んでみたいなぁ、なんて思ってコメントしました。作品、いつも楽しく拝見しています。 (2022年12月22日 8時) (レス) id: 94c3edab09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：賞味期限 | 作成日時：2022年11月5日 1時
