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変なイケメンに会った。
緩くパーマがかかった茶髪に、ピアス。
彼の制服からして、僕の弟くんと同じ、偏差値70はある高校に通ってる彼。
それなのに、僕がおーのさんから貰った魚をガサゴソと取り出せば、自分に用意したのか！と勘違いして変なこと言って、、(笑)
｢なんかいい事でもあった？｣
｢ん？あ、おかえり｣
ソファでひとり、夕方のことを思い返してはにやにやして、明らかに怪しい様子でいると、５つ年が離れた兄が帰ってくる。
｢ん、ただいま｣
雅にぃは、ここから車で30分ほどの所にある動物園で働く飼育員さん。
イルカのお世話をメインとして働く我が兄は、我が兄ながらかっこいい。
男しか住んでいないこの家、リビングで大胆に着替えるのは珍しいことではない。
細マッチョな雅にぃの背筋はめちゃくちゃ男らしくてかっこいい。
いつものように彼の筋肉をじっと見つめ、ボケっとしてると、不意ににぃが後ろを振り向く。
｢目、逸らさなくてもいいのに！いいよ？見てて(笑)｣
ミルキー色の髪をサラっとかきわけ、優しく微笑む彼。
｢そーだ、今日は潤、塾でしょ？一緒ランニングしながら迎えいこ？｣
毎週水曜日、僕らは走って潤を迎えに行き、3人で仲良く帰宅するんだけど、、、
連日の猫のお世話で、アレルギー反応を生じてる僕の気管支は調子が悪くて、冷たい空気の中走るなんてことしたら、ぜんそくの発作が起きるのは確実だ。
｢今日はやめとくわ、風呂入ってくるね｣
と上手く言い訳をしてリビングを出ていこうとすると、
｢もしかして、ぜんそくでてるの？｣
彼の大きな手が僕の手首をがっしり掴み、黒目がちなその瞳が僕をしっかりと捉える。
心配されるのが苦手な僕は、また上手い言い訳を考え、脱衣所まで逃げ込む。
動物アレルギーなのに猫と遊んで、ぜんそく出ちゃいましたなんて言ったら、確実に怒られるから黙っとくしかないんだよね。
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作者名：賞味期限 | 作成日時：2022年9月25日 14時
