Walking with you 3 (ページ50)

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ってなことがあって、吸入器が家に無く、病院に連れていかれた和は看護師さんに怒られながら処置を受け、置いてかれて泣いていた俺は雅にぃと手を繋ぎながら家に帰った。

そんな大事件があったのにもかかわらず、何度か脱走を試みようとした和は真の破天荒ボーイだ。

｢何思い出振り返っちゃったりしてんの？んで、早くその席譲ってよ｣

｢やだよ！完全にバレるってば！｣

｢潤は怖がりだなぁ｣

｢そんなんで怖がりとか決めないで！自分の教室戻んなさいよ！｣

｢やだね！村上の授業つまんないんだもん！｣

｢寝てればいい話だろ！｣

あの事件を思い出した後だと大変腹立たしい。

あの時、俺がどんな思いで病院に残ってたか知らないくせに。

｢誰や？俺の話がおもんないとかゆーてる奴は！｣

通りかかった村上に聞かれてたみたいで、｢ほな行くぞ、このやろー｣と引きずられていく和。

ざまぁと思いニヤニヤしながら見送るも、、和が俺が受けるはずの授業を受けたいと言ってきたのは、最近入院してたせいで遅れを取った数学を受けたいからなんだろうなと思った。

そんな和のためにも俺がしっかり聞いて理解して、教えてあげよう。

｢やだー！｣

｢受けなあかん！｣

｢やだってばー！｣

隣の教室から聞こえてくる2人の言い合いを聞いてそう思った。