Walking with you 3 (ページ29)

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心臓のポンプ機能がかなり弱くなっていて、不整脈発作が続いています。

このままだとかなり危険なので、今にでも移植手術の準備を。

家でテレビを見ているとそんな連絡が入って、身だしなみを整えるのも忘れ、急いで病院へ駆けつけた。

病室に入ると、苦しそうに身動ぎする和也がいて、それを見たお姉ちゃんは顔を覆い、激しく嗚咽する。

｢手術するにあたっての同意書をご覧になって欲しいのですが、大丈夫でしょうか？｣

ショックを受けてる私たちに優しく寄り添うように声をかけてくれる看護師さん。

個室に来て手術についての説明、和の今の状態について聞き、ほとんどが耳をすり抜けて言ったものの、手術すれば何とかなるんだということだけを理解し、同意書にサインをした。

それから物事が進む速さは尋常じゃなくて、気付いたら、挿管され、ポンプで空気を送り、急ぎ足で手術室へ運ばれていく和也の姿をボーッと眺めていた。

｢和子さん！ニノは？ニノは今から手術なんですか？｣

普段は大人しく、穏やかな櫻井の翔ちゃん。

今日ばっかりは取り乱してて、妹の未華子ちゃんが｢翔、しっかり！｣と抑えつけてる。