貴方と私は (ページ6)

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侍女達は逃げるようにその場から去っていった

ジャミル「アイツらはどうする？」

いつの間にかジャミルが傍に居て、オレに聞いてきた

カリム「オレの前に姿を現さないようにしてくれ」

オレは迷う暇なくジャミルにそう言い部屋へ向かった

ベットに入ると眠気が襲い、オレに瞼を閉じた

カリム「A……」

愛おしい彼女の名を呼びながら

Aがいなくなって5年が経った

オレもジャミルも14歳になった

5年経ってもAは帰ってこなかった

カリム「まだかな？A」

ジャミル「………さあな」

ジャミルとそんなやり取りをしていると

信者「カリム様！カリム様！」

父さんの信者が慌てたように部屋に入ってきた

カリム「ん？どうした？」

信者「Aが、帰ってきました！」

それからの記憶は曖昧だ

信者の言葉を聞いてオレはすぐに外へ出た

ジャミルが制止の言葉をかけていたが、そんなもの聞かずに外に出て、Aの姿を探した

案外すぐ見つかった

オレはAの姿を見た瞬間、Aを抱きしめた

『カリム……』

あぁ、久々のAの声、Aの温もり

カリム「おかえり、A」

『ただいま、カリム』

お互い抱きしめ合っていると、隣から声が聞こえた

？？？「長い！！」

その瞬間温もりが消えた

『あら？』

カリム「ああ〜！！……ってお前誰だ？」

濃い紫の髪をした男がAを抱えていた

『この子はリクト。リクト・ショコラガーナ。私の弟よ』