【コンパス】君の成長、楽しみだ。【桜華忠臣】 (ページ22)

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初めの1歩 2 ページ22

『お願いしますねぇ～！』
「はぁい！」

『ふぅ…さぁて…』
『援護が来るまでの間、お相手致しましょうか？』

そう言って縁側に待機させていた夕断ちを手に取り、鞘から抜くと…

目の笑ってない笑顔で、茂みを見つめる。

すると、木の影から、三本の矢が飛んでくる。
が、すぐさま峰で纏めてきり弾く。

すると2人の剣客が茂みから飛び出し、切りかかってくる。

『ふん…鳥が3に猫が2。想定道理。ですね。』
『あぁ…剣客さん、あなた方は、好きな食べ物と苦手な食べ物、どちらから食べます？』

「「は？？」｣
『んふふ、まぁいいですよ。』
『ちなみに私は、苦手な食べ物を先に食べる派でしてね？』

「「？」」

『なので、まずは…』

『鳥を刻んで…おきます…ねっ！！！』

そう言ってAはの方へ走り、過ぎた…

先に有るのは…

立てかけた丸太にする前の、木の幹。

勢いそのままに、木を足場に壁を2歩上がり…
蹴り上がった先には…

動きを予測できなかった、3人の弓術の刺客。

1人を蹴落とし、2人を一閃で切り伏せる。

切り伏せた2人が叫び声をあげそうになる直前。

顎を蹴り気絶させた。
蹴落とされて何とか立ち上がりかけたもう1人の後頭部を夕断ちの柄頭で殴り気絶させてから、腕を使えぬよう、軽く切りつけた。

その間は20秒もなく…

『呆気ないですねぇ？』
『さぁて…と』

『鳥は鎮めたので、あとは2匹、猫ちゃんを。』

『鎮めま…しょ！！』

咄嗟の事に構えが遅れた剣客の1人は

肩目がけて放たれた突きをうけ、剣を落とす。
崩れ落ちるところに、側頭部を蹴りこみ、気絶させる。

『んんー？どうやら、小娘だからと油断したようで？
「…！！っ…くそ…！！」
『大人しく降参します？それとも…』
『剣士として生きれなくなりますか…？』

「……っ！！」

怯んだ相手に問いかけると、明らかに焦りを見せる。
せめて、実臣に盾突く黒幕を…と選択を出した。

実臣に直接差し出すか…。

「わかった…！雇い主の情報を出す！！だから！！腕だけは！！」
刺客がそう言うので、

『では、大人しく、剣を渡してください？』
そう告げ、差し出す瞬間…

「A！！すぐ父上が行くって！…ってなにこれ！？」
『臣くん！？』
「！」

その瞬間。
そう、Aが動揺した一瞬。

刺客は渡しかけた剣を引っ込め…
「うあああああああ！！！」

一かバチかで忠臣にむかい走り出した。