検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:672 hit

7 ページ8

「勿論つくるわ!」

「何あのおばさん…」

スキップで去っていくお母さんに少年はさらに引く。

向日葵はそんな少年に笑いを噛み殺した。

部屋に荷物を置きに行く。

「ここ、私の部屋」

「へー…」

興味深そうに少年はキョロキョロと向日葵の部屋を見渡している。

「名前は何て言うの?いつまでも少年じゃ、ちょっとね…」

少年は視線をおとした。

言えないこと?

やっぱり言わなくていいよ、向日葵はそう言おうとして口を開きかけた時、少年は一言声に出す。

「来」

「へ?」

「名前…来」

教えてくれた。

向日葵は微笑みながら、名前を呼ぶ。

「ら〜いっ」

「何?」

「いつまでかは分からないけど…よろしくね!」

来は一瞬目を見開いてキョトンとなる。

だが、すぐに笑ってくれた。

「うん!」

その時お母さんが下から、向日葵の名前を呼ぶ声が聞こえた。

「向日葵ー!ご飯出来たわよ〜!」

向日葵は立ち上がる。

「ご飯は持ってくるから」

「…一緒に行きたい」

来はどこか淋しそうだ。

「いいよ。ほら」

手を差し出す。

来はゆっくりとその手を握った。

向日葵がご飯を食べてる間、来は向日葵の膝の上に座っていた。

そこがいい、と言ったのだ。

何歳何だろ?

みた感じ、まだ6、7歳ぐらいにみえるけど…。

来は部屋に戻った時にパンを食べた。

「美味しい…」

目を真ん丸くしながらパンを見つめた。

その光景を見ながら、私は笑う。

楽しかった。

きょうだいがいたら、こんな感じなのかな。

お風呂には流石に別々に入った。

私が恥ずかしかったから。

来が入ってる間は私はドアの前で待つ。

寝るときは別の布団を私のベッドの隣にしく。

よし!

「来、どっちで寝たい?」

「…布団」

ベッドで寝たそう…。

「私、久しぶりに布団で寝たいなぁ。来、ベッドでもいいかな?」

来は嬉しそうだった。

向日葵は眠くなってきて、目が閉じかける。

来は向日葵の顔を見ながら、眉を下げた。

「…頑張って」

何を?

明日危ないって言ってたけど、その事と関係あるの?

声に出したいが出てこない。

向日葵は目を閉じた。

8→←6



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
設定タグ:ファンタジー , オリジナル , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:みあゆい | 作成日時:2019年12月5日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。