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カゼは銃を持ち暗闇に紛れて撃つ。

すぐに悲鳴が聞こえた。

相手が倒れる音が聞こえ、カゼはため息を吐いた。

帰るか…。

來夢は今日出掛けてないよな…。

一人で出掛けさせたら何があるか分からねぇし。

明日からはちゃんと伝えてから行こう。

諒の家が見えてきた。

ポケットに銃をしまい、ドアを開ける。

その瞬間鼻につく匂いが部屋に充満していた。

うわっ!酒臭ッ!

またか…アイツ!!

リビングに諒がいた。

「おい!酒飲むのやめろ!」

諒はカゼに怒られても平然とした顔をしながら酒を飲む。

「嫌なら出ていきなよー。俺がお前に部屋貸してるんだし」

「チッ。なら飲む量を減らせ」

「やだねー。それより、相手してあげれば?」

「は?」

諒が指をさす。

諒の隣で來夢はぐでぇとなっていた。

「來夢!」

カゼの呼ぶ声に來夢は顔を上げた。

「カゼ…」

「お前、酒飲んだのか?」

來夢はボーッとカゼの顔を見ていた。

「來夢?」

「…ううっ、カゼ〜っ!」

來夢の目から涙がボタボタと溢れ、ギュッとカゼの腰に手を回して抱きつく。

カゼはギョッとなった。

「…おい」

諒を睨む。

「どんだけ飲ませた。コイツ、何があったんだ」

「來夢くんが飲んだのは本当にチョビっとだけ。少し舐めたら、急に泣きはじめて。來夢くんって泣き上戸だったんだねー」

これが?

話しには聞いたことあるが実際にそういう人を見たことがなかった。

てかコイツ、酒よわ…。

來夢の頭を撫でる。

「來夢。しっかりしろ」

「うう〜っ」

どうすればいいんだ…?

「カゼ〜っ、どこ行ってたの〜?目ぇ覚めたらいなくなってた〜っ!」

「いや、それは用事があって」

「言ってよ〜っ!俺が来たから逃げたのかと思った〜っ」

「そうだよ、カゼ。來夢くんにちゃんと説明してから行かないと」

諒が加勢してきた。

だが、來夢は諒がカゼを責めたと思い頭をブンブンと振った。

「や、カゼは悪くない〜っ!ごめんなさ〜いっ!」

カゼは來夢の腕をグイッと引っ張り立たせた。

「少し部屋で休め」

ベッドに座らせる。

「水持ってくる」

「や〜…っ!行かないで…っ」

「すぐに戻るから」

水道水をコップにいれる。

クソッ。諒の奴ッ!

諒はまだ酒を飲んでいた。

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作者名:みあゆい | 作成日時:2019年12月6日 17時

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