月の明かり

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17歳。生まれて初めて彼氏ができた。




好きな人と両想いってこんなに幸せなんだな。






今さっき交換した


水本くんのLINEのプロフィール画面を眺める。





水本くんのプロフィール画像

ユニフォームの写真だ。




本当にバスケが好きなんだな…。






ちなみに私は猫の写真だ。







水本 ｢Aさんは家で猫飼ってるの？｣




｢あ、ううん。これはいとこの家の猫ちゃんなの
私もいつか飼いたいなーって｣




水本 ｢そうなんだ。俺も猫好きだよ。可愛いよね｣




｢うん｣





そんな他愛ない話をしながら学校の正門前を歩く。



その時








｢A！｣





｢…律っちゃん！？｣




｢私もいるよ｣




｢マリちゃんも！？｣





どうして帰ったはずの2人がここにいるのか。



急に正門の角から現れたものだからびっくりした。









稲木 ｢ごめんね。どうしても結果が気になって｣



土屋 ｢で、どうだった？｣




｢…うん。水本くんと付き合うことになったよ｣






隣に彼がいるから少し恥ずかしかったけど
律っちゃんとマリちゃんは大好きな友達だし
今まで応援してくれていたからちゃんと伝えたくて









稲木 ｢おめでとうA！よかったね！｣



土屋 ｢初恋実ったね｣



｢うん。2人ともありがとう｣





2人の笑顔に私も自然と笑顔になった。








稲木 ｢水本、Aのこと大事にしてあげてね。
傷つけたら許さないから｣





水本 ｢もちろん大事にするよ｣




稲木 ｢絶対だよ！｣









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｢…そんな釘刺さんでも公史郎なら大丈夫やって｣





水本 ｢火賀｣



｢火賀くん…｣





また一人、正門の角から顔を出したのは


火賀くん。




火賀くんもいたんだ…。







火賀 ｢おめでとう公史郎。よかったな｣




水本 ｢ありがとう｣




稲木 ｢じゃあ今日もまた5人で帰りますか｣





律っちゃんの言葉にみんな頷いて歩き出す。








隣には好きな人がいて
目が合えば優しく微笑んでくれる。




私のことを大切に想ってくれる大好きな友達がいる。





この幸せを噛み締めながら、私はゆっくりと歩き出した。









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