月の明かり

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稲木 ｢じゃあA頑張ってね！｣



土屋 ｢報告待ってるから！｣



｢…うん｣









"明日の放課後、今日に残ってくれないかな"




水本くんにそう言われた次の日





ホームルームを終えクラスのみんなが教室を出ていく中
私は一人、ドキドキや不安を抱えながら
ニヤニヤとしながら教室を出ていく2人に手を振った。





律っちゃんとマリちゃんは絶対告白だよって言ってたけど



そうなのかな…。








前の方にいる水本くんをチラッと見れば
何やら火賀くんと話しているようで
じゃあまた明日な、と言うと火賀くんは教室を出ていった。






これでこの教室には私と水本くんの2人だけ。









水本 ｢…Aさん｣




｢………っ、｣





そしてゆっくりと振り返った彼と視線が重なれば
心臓が大きく高鳴った。









水本 ｢ごめんね。急に｣




｢…ううん｣



水本 ｢どうしても今日伝えたくて｣






真剣な瞳をした彼から目が話せなくて
ただ静かに次の彼の言葉を待った。








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水本 ｢俺…Aさんのことが好きです｣







…………っ、





水本 ｢付き合ってください｣








｢…はい｣








考えるよりも先に私はそう返事していた。



色んな感情が交わる中、次に見えたのは
水本くんの優しい笑顔だった。








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