月の明かり

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風が寒いくらいに吹きつける冬の朝。


お気に入りの白色のマフラーに顔をうずめながら
一人、学校に向かう。









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｢Aー！｣





学校の正門を潜った直後
後ろから私の名前を呼ぶ声が聞こえて振り返った。









｢あ、律っちゃんマリちゃん。おはよう｣




稲木 ｢おはよ！｣



土屋 ｢おはよう｣







律っちゃんこと稲木律ちゃんと
マリちゃんこと土屋マリアちゃんは
一年生のときから仲の良い私の大好きな友達。









稲木 ｢ねえA、今日の放課後って空いてる？｣




｢へ？｣




稲木 ｢駅前のケーキ屋さんがね
冬季限定のイチゴフェアやってるんだって｣







そう言って律っちゃんが見せてくれたのは
たくさんのイチゴのスイーツが載ったチラシだった。








｢わぁ〜！おいしそう！｣



土屋 ｢Aはイチゴ大好きだもんね｣



｢うん！｣



稲木 ｢じゃあ今日の放課後、3人で行こうよ｣



｢うん！｣



稲木 ｢よし！決まりね｣







ふふっ。楽しみだな〜。





今日は苦手な古典の授業があって憂鬱だったけど
これなら頑張れそう。








ワクワクした気持ちでケーキ屋さんのチラシを見ていると









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｢へー。イチゴフェアねー｣









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