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3.いん、他の本丸 ページ4

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「大将、少し話があるんだ。」

「ん?何かあったの?」


その後、無事に敵の大将を倒し、帰還し、報告を終えた。

けれど、俺っちはどうしても乱が気になって、大将に話を申し出た。

大将は書類を書いていた手を止め、こちらを向く。


「……今回、途中で乱に会ったんだ。」

「…会った……?拾った、じゃないの?」


流石大将、鋭い。

そう、普通の刀剣なら刀として拾う事が多く、顕現は一切してない。

むしろ顕現とは、主の霊力によって行われる物で、持ち主のいない刀に顕現など出来る筈ないのだ。


「そう、会った。と言うより、俺っちが一方的に見ただけ何だけどな。」

「…やっぱり、乱藤四郎の姿になってたの?」

「嗚呼。それ以外にも…」


俺っちは乱について、大将に全て話した。

大将は、何もせずに、ただ頷いて聞いていた。無表情で。


「…うーん……ブラックかと思ってたけど、傷がないなら違うだろうなぁ…」

「だろうな。亜種である事は間違いないんだが、どうもブラックとは違う気がしてなぁ…」


話し終えた後、大将は腕を組んで、そう言った。

一度は俺っちもブラックの可能性を考えたが、違うと判断した。

これはどうすべきか…


「…取り合えず、三日後にある審神者会議で言ってみるよ。
それか、役人にでも聞くかな……」

「おう、そうだな。」


取り合えず、政府に連絡するしかない。

持ち主もいない刀剣が顕現してるんだ、それも主の元を離れて。

主の元に離れすぎたら、無論霊力も段々無くなっていく。
それは、時間と距離が遠くなる程、無くなっていくものだ。

どういう経緯で、いつあそこにいたのか分からないが、これは大問題だ。


「その時、会議の時…一緒ついてきてくれる?やっぱり、帳本人がついてきてくれた方が話が続きやすいと思うし…」

「了解したぜ、大将。乱の事も、心配だからな。」


どの本丸のどの分霊であれ、兄弟である事に変わりはない。

どんな姿であれど、心配はするのだ。


「じゃあ、宜しくね…薬研。」

薬研「嗚呼……」


そう言って、俺っちは審神者部屋を出ていった。


***

『…時間の問題か、あぁ……』


そう思いながら、また一体、また一体と、時間遡行軍をぐしゃぐしゃにする。

これで三部隊目…か。

きっと、政府の間で騒ぎになってたりするんだろうなぁ。


『…まぁ、どうでもいいんだけど。』


全てがハッピーエンドで終わる訳ではない。

けど、私は少しでも増やしてみせる。

4.乱について→←2.闇雲に行動するな



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レモン(プロフ) - はじめまして、すごく面白かったです!演練2で女の子同士ではないでしょうか? (2018年11月17日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
あすひ - 面白くて一気に読みました!これからも頑張ってください^∞^ (2018年10月10日 18時) (レス) id: 514ad356af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:赤林檎 | 作成日時:2018年10月7日 0時

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