8．自分が情けない ページ10
それから、私は乱と一緒にいた頃の話を、包み隠さず話しました。
主殿はだんだん青ざめていき、最後にはうつ向きました。
「…そっか……兄である、一期を…」
一期「えぇ…恐らく、乱はあちらの私に何かされたのでしょう。」
……そう言えば。
私が乱を横抱きした時。
胸の辺りが、柔らかかった。
よく見たら、大分小顔だったし、肩幅もそこまで広くなかった。
短刀だから、そんな事はあまり感じないと思ったが……
しかし、私はどうも違和感が忘れられなくて、また主殿に伝えました。
主殿は、少しの間考えて、こう言いました。
「……一期。それは、乱が女体化してると思う。そこで、俺は二つの仮説を思い付いた。」
一期「二つ……ですか？」
「嗚呼。
一つは、純粋に亜種として顕現されたから。
たまに聞くんだよ、審神者の霊力が不安定だと、希にそうなってしまう、と。
二つは………そうされて、しまった。
さっき言っただろ、″乱はブラック本丸″だと。
そのブラック本丸の審神者が、乱をそういう風にさせてしまったかもしれない。
…その説になると、乱は夜伽をされてたかも…」
絶望する内容でした。
前者ならまだしも、後者は酷すぎる。
今は絶望してるが、そろそろ怒りも沸きそうだ。
「…でもまぁ、これはただの仮説だ。
もしかしたら、違う可能性だってあるし、前者であるかもしれない。
…この話は、乱本人に聞くしかないな……」
悔しくて、唇を思いっきり噛み締める。
その本丸で、助けなかった私の怨念と、ただひたすら前者である事だと信じる為に。
それに…そろそろ、私の理性が崩壊して、どうにかなってしまいそうだった。
私は、血が出てきた唇の痛さを、ずっと覚えていた。
＊＊＊
Aside
何とか、収まった。
まだ荒いが、それでも冷静に判断する事は出来そうだ。
紫色の綺麗な瞳の…薬研、と言う兄弟の方を見て、こう言う。
『…あり、がとう。何とか、おさまっ…た。』
薬研「嗚呼、そんなに喋るな。まだ痛むだろ。…それに、声だって枯れてる。
ちと、口を開けてくんねぇか？大丈夫だ、それ以外は何もしねぇから。」
微笑みながら言う薬研。
私は素直にその言葉を信じ、ゆっくり口を開けた。
何にせよ、私は大声で叫んだ事はないので、そんなに口は開けれない。
しかし、薬研はそんな事も気にせず、口の中を見る。
何をしているのか分からない。
もしかしたら、口の中に、何かを入れられるかもしれない。
怖かった。
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雪雫(プロフ) - 三日月の本霊がきていたから、薬研と新撰組も乱の中身が人間って知っているのでは？むしろ鶴丸の方こそ人間だと知らないのでは？ (2019年12月27日 2時) (
レス) id: 48f7317aae (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - ありがとうございます！更新がんばってください！ (2018年9月29日 15時) (レス) id: 866317dc4d (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - 乱→１４５センチ 薬研→１５３センチ 寄って同じくらいではないです (2018年9月28日 21時) (レス) id: 866317dc4d (このIDを非表示/違反報告)
イケ(プロフ) - 12で三日月出てる？ (2018年9月23日 22時) (レス) id: 85ff92ecab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤林檎 | 作成日時：2018年9月11日 23時
