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43. ページ46

そんな事もあって、あっという間に夜になった。

夜に吹く風が心地いい。何だか、私を__


『…止めてよ、そんなの。』


依存したら駄目だ。

きっと、これに堕ちてしまったら、私は人間の頃の不幸を、忘れてしまう。


『…そろそろ、行くべきだな。』


側にある本体を持ち、カチャン、と音を立てる。その音は、どこにも響かなかった。

私は立ち上がり、庭を静かに歩き、本丸と戦場に繋ぐ門の前に向かう。

適当な年数に飛ぶ様にしているから、バグは起こらないだろう。

少し古びているのか、門はすぐ開いた。


『…ありがとう。』


私だけが、この幸せに満ちていく訳にもいかない。

今度は、他の本丸にも届ける必要がある。

それが私の、使命なのだから。


***

Noside

ドタドタ、と廊下を乱暴に掛ける音が、何重にも広がる。

いつも雅じゃない!と言う歌仙や危ないよ、と声かけをする燭台切でさえも走っている。

理由は一つ、刀剣男士がいなくなったのだ。

そこへ、たまたま角に出会わせた薬研と一期がこう話す。


薬研「いち兄っっ!!いたか?!」

一期「いないっ…一体、どこに行ったんだ……!!」


悔しそうに、顔を歪ませる二振。

しかし、哀しみに満ちていたのは、この本丸だけではなかった。


***

乱「っ!!三日月さん!!」


何か気付いたのか、廊下を走って三条部屋に向かい、勢いよく襖を開ける。

突如現れた乱に、石切丸は何か言おうとしたが、乱が三日月の肩を持った事によって、それは遮られる。


三日月「どうしたのだ、乱…そんなに慌てて…」

乱「Aちゃんのっ……Aちゃんの反応が消えた!!」


周りにいる刀剣男士を無視して、そう叫ぶ乱。


乱はいつも、Aを見ている訳ではない。

いつも、彼女特有の霊力と神力を感じて、どこにいるかを感じる事の方が多いのだ。


そして、その霊力と神力が、いきなり感じなくなった。

これは、二振にとって、危機しかない。

三日月はその言葉を聞いた時、月を司る目を思いっきり見開き、目を瞑る。


乱「三日月さんっ……」

三日月「ちと静かにしてくれ、今探っている。」


Aに加護を掛けて契約している三日月は、どこにいるか察知する事が出来る。

しかし、三日月はいくら感じても彼女が見つからない。

まるで、彼女が拒んでいる様だ。


三日月「っ…加護と契約に気付いて、自分の霊力で無理矢理隠したか…」

乱「そんなっ……」


そんな彼女は今、何をしているか。

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雪雫(プロフ) - 三日月の本霊がきていたから、薬研と新撰組も乱の中身が人間って知っているのでは?むしろ鶴丸の方こそ人間だと知らないのでは? (2019年12月27日 2時) (レス) id: 48f7317aae (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - ありがとうございます!更新がんばってください! (2018年9月29日 15時) (レス) id: 866317dc4d (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - 乱→145センチ 薬研→153センチ 寄って同じくらいではないです (2018年9月28日 21時) (レス) id: 866317dc4d (このIDを非表示/違反報告)
イケ(プロフ) - 12で三日月出てる? (2018年9月23日 22時) (レス) id: 85ff92ecab (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:赤林檎 | 作成日時:2018年9月11日 23時

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