普通じゃない。 ページ42
そしてその日は、ジスのベッドで
ジスにくっついて一緒に寝た。
これから一体私たちは、どうなるの？
なにが待ってるの？
両親たちに、バレないかな？
ハニになんて説明しよう。
ジスの彼女は？
なんて、思うことは沢山あったけど
それでもこの夜が明けるまではなにも考えずに
ジスにくっついていたかった。
「A、いつもよりくっつき虫だね」
「Aは昔からくっつき虫だよ」
「へえ、誰にも？」
「ううん、ジスだけ」
ばかいわないでよ、昔から私は
ジスだけなんだって何回言えばいいのよ。
「怖くない？」
「なにが？」
「うーん、僕たちの関係が、バレてしまった時とか」
バレてしまった時。
私たちは双子だから、血が繋がってる家族だから
私たちの関係は周りには絶対言えない。
それに、普通じゃない。
「ジスがいれば怖くないよ」
「ほんとーに？」
「そーだよ、ジス、強いもん」
そんなことになったら、二人で遠くへ行こう。
私たちの関係が、誰も知らないような遠い場所へ。
「好きだよ、A」
ジスは私のほっぺに手を伸ばした。
今までだったら、あまり私にこうして触れなかったのに。
くるしい、胸が苦しい。
まるで私、ジスの彼女になったみたい。
「Aのほっぺ、ぷにぷにしてる」
「太ってるってこと？」
「ううん、そういうことじゃなくてさあ」
少し呆れたように笑ったジス。
こんな関係がいつまでも続くなら
ずっと、これがいい。
ジスがいつまでも一番に私を思ってくれるなら
私はそれがいい。
「A、僕の彼女になりたい？」
「…なりたいけどさあ、」
なりたいけど、なりたいけどさあ
そんなこと出来ないじゃん。
それに、ジスは彼女だっているんだよ。
きっとジスのことだから、何かあるんだろうけど。
「ジスとこうしてくっついてお話しして、
それでも私は満足なんだけど、なあ」
「それじゃあ今日僕がAに気持ち伝えた意味ないじゃん」
「私たちがお互いを好きだったとしてもさあ、」
それ以上、どうすることもできないんだよ。
言おうと思っても、声が出なかった。
それを言葉にしてしまったら、なんか嫌だったから。
苦しい。
結局、どっちも苦しいんだよ、
ーー
ー
新作です！
セブチの短いおはなし。
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りさ - このお話やばいです。ほんとに。もうドキドキ半端ないし、続きが読みたくて夜も眠れないです笑笑。更新頑張ってください！ (2019年7月31日 1時) (
レス) id: 2327218ebe (このIDを非表示/違反報告)
すーさん(プロフ) - 凄く好き、本当に、 (2018年6月14日 19時) (レス) id: 387114ba65 (このIDを非表示/違反報告)
しし氏(プロフ) - るうさん» るうさんはじめまして！ありがとうございます！私も心臓痛いです（笑）（笑）これからも何卒よろしくお願いします！ (2018年4月2日 2時) (レス) id: 133883db89 (このIDを非表示/違反報告)
しし氏(プロフ) - ヤクさん» ありがとうございます！ (2018年4月2日 2時) (レス) id: 133883db89 (このIDを非表示/違反報告)
しし氏(プロフ) - るっちさん» ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2018年4月2日 2時) (レス) id: 133883db89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しし氏 | 作成日時：2017年6月3日 0時
