卒業式 ページ45
寺西くんも無事に大学に合格し、今日は卒業式
卒業式の前に、私は寄るところがある
そう、めめくんの病院
目黒『卒業式の前に病院に来れたら来て欲しい』
とLINEがあったから
今日はいつもよりも早く家を出た
何度も訪れた病院
だけど今日は初めて1人で来た
緊張しながら扉を開けると
K高校の制服を着ためめくんが
目黒「びっくりした？わら」
私「脅かさないでよ」
目黒「ごめんごめん、ちょっとしたサプライズ。俺もさ、無事に高卒認定もらえたから、ある意味卒業だなって思って。」
私「おめでとう」
目黒「〇〇は、４月から大学生か！」
私「めめくんは？」
目黒「俺は、美容師の専門学校に通えることになった」
私「え、いつのまに合格してたの？」
目黒「でも、まだ退院は出来ないかな。家が車椅子対応のバリアフリーじゃないからさ、松葉杖になるまでは、病院から通う事になるかな」
私「そっか」
目黒「あ、髪の毛結わせてよ」
私「いいよ。」
目黒「じゃ、ベッド入って」
私「！」
目黒「何？笑 大丈夫、何もしないから」
私「なんでそんな準備がいいの？」
目黒「病院の下のところ床屋で借りてきた」
私「すごいね」
目黒「はい、できた」
私「もう？」
目黒「あと前髪。目、つぶって」
目を瞑ったがなかなか前髪を触ってもらえず
目黒「まだ！コンセントからまっただけだから」
再び目を瞑ると今度はちゃんとやってくれた
目黒「はい、いいよ」
鏡を見ると、修学旅行の時と同じ髪型に
目黒「あと、スプレーかけるからもう一回だけ目瞑って」
また目を瞑ると今度はキスをされた
私「ちょっと！」
目黒「今度こそ、スプレーするから！…はい、完成！じゃあ、行ってらっしゃい！」
私「ありがとう、行ってきます」
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作者名：彩華 | 作成日時：2022年1月24日 10時
