お見舞い ページ38
放課後になり駐輪場に着くと、2人はまだ来ていなかった
やっぱり、なんか会うの怖いな
ごめん、今日は帰るって連絡しようとした途端
2人が来た
寺西「待った？」
原「俺らの担任、話長ぇんだよ」
私「うんん、今きたとこ」
寺西「さ、乗って」
私「重いよ？」
原「大丈夫だよ。目黒より軽いから」
私「失礼します」
原「あ、結構、坂道下るからちゃんと捕まった方がいいよ」
私たちの高校はかなりの田舎で山の方にあるため
病院は坂を下ったところにあるらしい
寺西「遠慮しなくていいから」
そして、20分くらい坂を下って病院へついた
私「何か手土産とか持っていかなくて大丈夫かな？」
原「俺らいつもなんも持っていってねーからそんなのいらねーよ」
2人に案内されてめめくんの部屋の前についた
寺西「緊張してる？」
私「うん」
原「開けるぞ」
扉を開けるとそこには、少し痩せためめくんが
原「よ！」
寺西「今日は〇〇ちゃんも一緒に」
私「久しぶり…だね」
何を話せばいいかわからず、とりあえず出た言葉にめめくんは
目黒「…なんで来たんだよ」
と小さい声で言った
それは今までに聞いた事ないくらい低い声で暗くて、めめくんじゃないみたいで怖かった
原「それは、ないだろ」
と原くんがフォローしてくれたけど
めめくんはそのまま私の顔を見ずに布団をこっぽり被り、顔を隠した
原「おい、顔見せろって」
原くんが布団をめくろうとしたら、私の足元に枕の下から何かが落ちた
すぐさま拾おうとしたが
目黒「拾わなくていい」
寺西「拾わなくていいって、だって」
目黒「まだ立てるし、まだ歩けるから」
私「まだってどう言う事？」
目黒「俺、K高校での学校生活、修学旅行が最後だったんだ。
実は中学生の時に俺とテラと原は、サッカー部で高校でも3人でサッカー続けようと思ってたんだけど、怪我してしまって、ちょうどやめ時なんだなって思ってそれ以来、サッカーしてないんだけど、その怪我が今頃、悪化してきて…入院、手術、リハビリって考えると高校に通えなくなるから…とりあえず2年生までは在籍扱いになるけど、3年生からは通信に編入になると思う」
私「…」
目黒「ごめん、黙ってて。こんな姿、見せたくなかったから」
私「…」
目黒「俺もみんなとまたＫ高校に通って、みんなと一緒に卒業できるように頑張るからさ、」
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作者名：彩華 | 作成日時：2022年1月24日 10時
