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「…おい。」
風呂から出ても俺にぴったりくっついて離れないこいつ、鶴丸国永。
着替えの時でさえ無言貫き通しやがって…
俺に嫌気がさしたんじゃねぇかと思って先行こうとしたら腕捕まえて阻止するし
俯いてて表情わからないんだよ…!
「聞こえてるなら返事くらいしろ。」
自室にいる今、仕事の処理もできない。
「…主。」
「…主じゃないが、なんだ。」
「自分の傷は治せないのか?」
「…え?」
鶴丸国永がそっと俺の腹に手を置いた。
「治せないな。自然治癒力でどうにかするしかない。」
まぁ、このままでも害はないし放ってる。
鶴丸国永の手を掴んで離そうとしたら、キッと睨まれた。
「……。」
え、なんだよ。なんで怒ってんだ。
…俺、悪いことしたかな。
「ッ馬鹿主…!!」
首が絞まるくらい強い力で抱きついてきた。
死にそう。
「主の恩を返そうとしているのに、いつも俺が出来ない事ばかりだ…」
やっと見つけた。だが、また何もしてやれない。
無力な俺はどうすればいい。何をしたら喜んでくれる。
なぁ主。あの時のお礼をさせてくれ…
「…ここ何年か元気がないと審神者から聞いた。だから、自分のしたい事してればいい。」
ゆっくりと俺の顔を覗く。
「…主は、それで喜んでくれるのか?」
「大喜びだ。」
何言ってんだ俺。
鶴丸国永は困ったように笑っていた。
「主ー…好きだぞ。」
「審神者に言ってやれ。」
「あーーーーもうっ!!違うッ!!」
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ゆな(プロフ) - 久しぶりに読みたくなり最後まで読んでいました!更新されるのを楽しみにしています!頑張ってください! (5月29日 21時) (レス) @page30 id: 72b9171e3b (このIDを非表示/違反報告)
somesama1201(プロフ) - 続きがみたいです (2022年10月13日 11時) (レス) @page30 id: 78822cf278 (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - とても素晴らしい作品でした。物語の作り方がとても上手でまた読みたいです。もう主様は前のようになれないのでしょうか?続きがとても気になります。何故終わりにされたのか私には分かりませんが私はいつまでも待ってます。お身体気をつけて下さいね (2022年8月2日 2時) (レス) id: 6f4439b202 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるむ(プロフ) - 続きを!!!!!! めっちゃ好きです!! (2021年6月23日 22時) (レス) id: fc15dafcd2 (このIDを非表示/違反報告)
ta0628tm0105(プロフ) - とっても面白かったです!フォトレスページめへ行って、作者様の作品を探したのですが見つかりませんでした…どのように検索すればよろしいですか?返答お願いします… (2020年2月25日 23時) (レス) id: 0ed1a1911f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:0 | 作成日時:2017年2月27日 17時