転校先にはバスケ部がなかった【黒バス】

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前半、俺がずっと動いてたのは、自然と俺に意識を向かせるためだ。


前半は、俺を注意深く見させる。


慣れって怖いもので、少し動いても気が向いてしまう。


高尾の場合は、視野が狭くなる。


そして、第2Qの最後はもっと印象付ける。


そうすると、視野は俺の周りくらいに小さくなるだろう。


それが狙いだ。









審判「＊＊中、T.Oです。」


まぁ、そうなるよな。









「スポドリ…」


あれ、俺の分がない？！









藍塚「どうぞ。」


なんだお前が持ってたのかよー


「さんきゅ！」


藍塚「あの、Aさん。


さっきはありがとうございました。」









「え？俺、何もしてないよな？」


シュートが入ったのは、お前だろ？


藍塚「…そう、ですね。」


…？よくわからん。









審判「T.O終了です。」


さぁ、ラストスパートだ。


それぞれ配置につく。


俺のマークは相変わらず高尾。









高尾は腰を低くして、足に力を入れた。









.









高尾「…俺、諦めんのは嫌いなんっすよ。


だから、俺は諦めないっ…！！」


高尾の目はまっすぐ俺を向いていた。









「…お前、すげぇよ。」









.









それでも、流れは俺たちのままで、









俺たちは1回戦突破、初勝利となった。


「いやったぁぁぁああああああ！！」


ちょー嬉しい！









「「「「……。」」」」


「ちょ、みんな喜ぼうよ？！」


黛「疲れた。」


石堂「眠い。」


田中「動けない。」


藍塚「……。」


藍塚、何か言って？！

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