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過去編 ページ18

わたしは物心つく頃から自分の中にもう1人いる気がしていた

心の中で会話することができ、いつも1人のわたしには喋り相手がいて嬉しく思っていた

もう1人はなんでも知っていた

わたしは家では虐められすこともあったがもう1人がいたからなんとか耐えられていた

家では術式がないことになっているがもう1人が言うに自分に術式はあることを知った

家の人に言って褒めてもらおうと言ってみたことが何度もあった

だが、

聞く耳を持ってくれず、蔑んだ目で見てくる

わたしは悟った

ここではわたしはいない存在なんだと


そこからは誰かに何かを求めるのをやめた

年齢は4歳だった

わたしは生きたかった

だから死なない為にどんなご飯でも食べた

足りなかったら忍び込んで食材を盗んだ



生きるためには仕方がなかった




ある日当主様に呼ばれた ※禪院直毘人ではありません

きっと出ていけと言われると予想した

まぁ予想は的中した

だけど

予想外なことも言われた

「最後に望むことはあるか」

こんなこと言われると思っていなかった

だが

いい機会

利用させてもらおうと思った

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作者名:エキスパートたかしちゃん | 作成日時:2024年3月31日 22時

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