二十四話 ページ26
「何でこんなことに…」
「杏子が教官に水ぶっかけるからでしょーが」
「今すぐこのデッキブラシをAの頭でへし折ってあげようか?」
「さーて、お風呂掃除頑張るぞー!」
デッキブラシで床をゴシゴシと擦る。
あぶないあぶない、命の危険性を感じた。ほんと杏子にデッキブラシでしばかれて死にましたとかシャレにならん。
命が惜しくてしばらく真面目に掃除をしていたが、杏子が石鹸を取りに風呂場を後にしたその時壁の向こうにある男子風呂から声が聞こえてきた。いや、なんならさっきからも聞こえてたけど。
やれやれ、あやつら掃除すら静かにできないのか?仕方ないこの私が教育してやろう。
「よっ」
「え、A!?」
「おまっ、何してんだよ!」
え?なぜ男子風呂に居るはずのあやつらと会話して、なおかつ驚いているかって?それは今私の状況に関係している。
果たしてどういう状況かを簡潔に説明すると私は今窓枠に足をかけて男子風呂と女子風呂の仕切りになっている壁によじ登り、上の隙間から男子風呂を見おろしている状況である。
「いやー、今どきあるんだよね
男子風呂と女子風呂の仕切りを壁一枚にしてるとこ。まあここの建物そこそこ古いからしゃーないけど」
「まあ確かに…じゃなくて落ちたら危ないだろ!」
「あらヤダ心配してくれるだなんて…でも大丈ブイ!私猿だから」
「ああ、成程…」
「それは納得だな」
「はいそこーー。今のは嘘でも否定するとこ!分かります!?」
「すまん…?」
「なぜに疑問形!
あ、そうだ忘れるとこだった。私からのハッピープレゼント!有難く受け取れい!」
その言葉と同時に手に持っていた白色の個体を男子風呂の入口付近に向かって投け、ほんじゃさよならーと、壁から降りる。降谷がなんだったんだと呟いたその直後
「おいお前ら風呂掃除は進んで」
本日2度目の登場である教官が、本の数秒前にAが投げた白き個体を踏み見事につるりと転倒した。
「あ」
「…おい、こんな所に石鹸を置いたのはどこのどいつだ」
「いや、これはAが」
「下手な嘘はやめろ、ここは男風呂だぞ!」
壁の向こうから聞こえてくる怒鳴り声に満足して掃除を再開する。
参ったか!ワタシを怒らせるとこうなるのだ!
「東、ただいま戻りましたー。
…って言うかなんであっち怒られてんの?」
「さあ?誰かがうっかり石鹸でも落としたんじゃない?」
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ゆっきー(プロフ) - 黒姫♪さん» 了解しました!ありがとうございます( *˙ω˙*)見に行かせて頂きますね!(●´ω`●) (2018年12月30日 12時) (レス) id: 22c781a7f2 (このIDを非表示/違反報告)
黒姫♪ - ゆっきーさん» いえいえ。 私も体に気を付けますね! 私の作品の題名は、[名探偵コナン]白から黒に染まった運命と言います。 是非とも私の作品で感想もお願いします。 (2018年12月30日 12時) (レス) id: b7d309d2d4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー(プロフ) - 黒姫♪さん» こんにちは!閲覧、温かいお言葉ありがとうございます!最近本当に寒いですよね…黒姫さんもお体に気をつけて下さいね( *˙ω˙*)ぜひぜひ、読ませて頂きたいです!それで、御手数お掛けしますが題名を教えて頂いてもいいですか…?|´-`) (2018年12月30日 12時) (レス) id: 22c781a7f2 (このIDを非表示/違反報告)
黒姫♪ - とても面白かったです。 更新、自分のペースで頑張ってください。 寒い日が続いているので体に気を付けてくださいね? 私も名探偵コナンの作品を書いているので良かったら読みに来てください。 もし、私の作品の題名がわからない時には、教えますか? (2018年12月30日 12時) (レス) id: b7d309d2d4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー(プロフ) - サクラサクさん» はっ(゜ロ゜) (2018年12月29日 13時) (レス) id: 22c781a7f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆっきー | 作成日時:2018年11月4日 22時