十五話 ページ17
とうとうやって来てしまった補習の時間。
私は別に爆処が嫌な訳では無い。いや、好きとか得意な訳では無いし、何なら苦手だけど!私がまじのマジで嫌なのは『補習』というものだ。
帰りたい。あの暖かい部屋にとても帰りたい。がしかしここまで来たからには腹を括れ、AA。女は度胸だ。さあいざ参らん!
ドアに手をかけてスパーンっと勢いよくスライドさせるとそこには既に一人の姿があった。ん?これは…
「おまつ!」
「げ、A」
まさにげっ、という表情をする松田にムッとしながらなにげって何よげって、と言う。こいつ、正直過ぎないか?
「あれ、教官は?」
「来客が来たから、各自でやる事やっれてよ」
「ふーん、成程来客か。教えてくれてサンキュー!…って言うか、松田爆処めっちゃ詳しくなかった?なのに補修とは…猿も木から落ちるとはまさにこの事だな!」
「俺は爆処の補習じゃねぇよ。この前の民法のテストの補習だ」
「ぷっ、松田あのテスト補習だったの?
どれどれ、このA様が特別にテスト唯一の補習である松田君に教えてやろう」
「いらねぇ」
「そんなこと言わずに!どれどれ…ん?」
イケメンにも弱点はあった!と内心嬉々としながら松田の手元を覗き込むとそこにはほとんど解かれた問題達があった。しかも正しい答えで。
「え、ちょっとまって?何これ?なんでこんなに、え?まっつん補習じゃ、え?理解が追いつかない」
「…テスト始まった瞬間に寝落ちしちまったんだよ」
「まじで…?」
「ここでお前に嘘ついてどうすんだよ。」
「まぁそれもそうだ」
「おい、さっさとやらねえと晩飯抜きになるぞ」
「え、無理困る!そんなん生きてけない!」
「なら喋ってねえでさっさとやれ」
「イエッサー」
松田の忠告に有難く従い、ペンチを片手に解説書を見て作業に取り掛かる。えーっと、ペンチはほかのコードに触れないようにして差し込んで、慎重に…
「あ」
「あ?」
「やっべ。爆発したわ」
「は?」
信じられないというような目で見てくる松田に、BONと書かれているモニターを見せる。HAHAHA、恐れ入ったか。まじなんだなこれが。
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ゆっきー(プロフ) - 黒姫♪さん» 了解しました!ありがとうございます( *˙ω˙*)見に行かせて頂きますね!(●´ω`●) (2018年12月30日 12時) (レス) id: 22c781a7f2 (このIDを非表示/違反報告)
黒姫♪ - ゆっきーさん» いえいえ。 私も体に気を付けますね! 私の作品の題名は、[名探偵コナン]白から黒に染まった運命と言います。 是非とも私の作品で感想もお願いします。 (2018年12月30日 12時) (レス) id: b7d309d2d4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー(プロフ) - 黒姫♪さん» こんにちは!閲覧、温かいお言葉ありがとうございます!最近本当に寒いですよね…黒姫さんもお体に気をつけて下さいね( *˙ω˙*)ぜひぜひ、読ませて頂きたいです!それで、御手数お掛けしますが題名を教えて頂いてもいいですか…?|´-`) (2018年12月30日 12時) (レス) id: 22c781a7f2 (このIDを非表示/違反報告)
黒姫♪ - とても面白かったです。 更新、自分のペースで頑張ってください。 寒い日が続いているので体に気を付けてくださいね? 私も名探偵コナンの作品を書いているので良かったら読みに来てください。 もし、私の作品の題名がわからない時には、教えますか? (2018年12月30日 12時) (レス) id: b7d309d2d4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー(プロフ) - サクラサクさん» はっ(゜ロ゜) (2018年12月29日 13時) (レス) id: 22c781a7f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆっきー | 作成日時:2018年11月4日 22時