不審者ＪＫは花粉症らしい【宮治】

26 やってきましたIN東京 ページ27

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『 ………人多 』



電車に揺られながらそう呟く。


お父さんとは東京駅で別れた。ここから上司と合流らしい。

んで、別行動に入った私はやーしぶでＪＫしようと思ったんだけれど。



『 最悪 』



なぜこんなにテンションが低いのかと言うと、さっき降りるはずの駅を寝過ごしてしまったから。

寝起きってだけでも機嫌悪目なのに、寝過ごしたとかまあ最悪。


眠い目をこすってつり革を掴む。

とりあえず次の駅で降りるか……やーしぶまでは何駅かあるけど、感覚狭いし歩いて行けそう。

そう思いながらとりあえず意味もなくスマホを開いた。









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人に揉まれながらなんとか電車から降りたが、ここから先どこに行けばいいのか。方向音痴にもほどがあるぜ。

テンション回復気味ですコンニチハ！！



まあとりあえず時計台の前にでも言って待ち合わせ中の女でも演じるか。(何故)

なんて思い、スマホでマップアプリを開きながら大きな時計の前に立ち止まる。


えーっと、ここから近くには……

っていうか地名……とスクロールしていると、肩をポンっと叩かれた。


思わず振り返って後悔。超めんどいことに巻き込まれそうなYO・KA・N！☆




「 おねーさん１人？ 」


「 俺ら暇しててさあ〜、暇つぶし程度に遊ばない？ 」





うわ〜〜〜出た〜ナンパ野郎〜〜〜とか言ってますけど人生初ナンパ。ど緊張ガエル。

暇つぶし程度に遊ぶとは？？疑問しかないです。そう思いながら金髪と茶髪を交互に見る。

やはりチャラそうだね。見た目からして！！って感じだな。


っていうかそんなことより東京の花粉の少なさにビビってます。

やっぱり気候が違うと季節も違うのかな。(？)




「 ねー聴いてる？ 」




首を傾げていたら金髪が私の顔を覗き込む。ちっけえ。

うーんと率直に言うと………聞いてねえよ！！！！！！！！って叫びたい。やべえどうやって撒いたらいいの？

こう言う時の対処法めちゃくちゃ見てるのに！！こう言う時になったらすっ飛ぶのね記憶！！



ん〜と首をひねる私に、茶髪の男が腕を掴んでくる。

うんヤメテ？？何急に？？

強制連行？泣くよ？許可ぐらい取ってほしいお願いだから。




「 てかおねーさんかわいいね？？ここで出会ったの、運命じゃない？？ 」


「 残念ながら運命じゃないデス 」




私が思ったことが自分よりはるかに低い声で言われて、声変わりを疑った。









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