不審者ＪＫは花粉症らしい【宮治】 (ページ2)

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01 いざ入学式ページ2

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「本日は、えーお日柄も良く」

校長の話が長いんは小中高、どっこも変わらんねんな。

入学式中、ハゲ面を見てそう思いながら、頭にはおにぎりを思い浮かべた。

今日の具なんやっけ。シャケか梅干しやった気ぃすんねんけどな。

あれ、そもそもおにぎり持ってきとったっけ？

持ってきてなかったら腹空きすぎて餓死するわ

想像しただけで死にそうになっていた時

「入学生代表、花城A。」

はい、とくぐもった返事が聞こえて周りがざわつきだす。

なんや喧しいな

そう思いながらステージ上に目を移した瞬間、俺は盛大に吹き出してしまった。

ステージには見覚えのあるお団子ヘアー。

なんだが、先程とは装備が少しチェンジしている。

消毒液とクシを握っていた手には新たな装備、「傘」が握られていた。

いや待て傘を体育館差すってどう言うことや。

そりゃ周りも騒つくわ

って言うか同じ高校やったんや、しかも同じ学年。そう思いながら彼女を見つめる。

『桜の花も散り、』

すまんけど顔にしか目いかん

『このような季節に入学式を、』

ほんまにごめんけど見た目にしか目がいかん

『入学生代表、花城A 』

終始内容全く入ってこんかった

口元を引きつらせながら突っ込みたいのをプルプル堪える。

なんか癖強いやつやなほんま

去って行く彼女を見ながらお腹をぐーっと鳴らして入学式が終わるのを待った。

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