角名くんに降参してほしい女子ＶＳ角名倫太郎【稲荷崎】

第３７話 ページ38

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『 私もね、角名くんと私なんて釣り合ってない、って思ってたよ 』




ぽん、と優しく背中を叩く。




『 でも…わたしなんか(・・・)って言ったら、選んでくれた角名くんに申し訳ないでしょ？ 』


『 だから自分に自信を持てるように頑張ってるんだよ、今も 』




そう言って微笑むと、角名くんは小さく「ごめん」と呟いた。

彼ピッピと自分が釣り合わないなんて、誰もが最初は思うことだろう。



だから不安になる。でも不安になるだけじゃだめ。

釣り合うために、自分が頑張らなきゃいけないよね。




『 あ、でも角名くんはこれ以上頑張らないでね。じゃなきゃ私が追いつけないから 』




そう言って身体を離すと、角名くんは俯いていた顔を上げて

優しい笑顔を作った。＃口に入れたいこの笑顔 (急にボケんな)


そしてそのまま言葉を並べる。




「 …須崎もこれ以上頑張らなくていいよ 」




え？と首をかしげると、角名くんの綺麗なお顔が目の前に迫って。

キス、された。それもとってもやっさしーーーーーーーーいキス。


え、え、何急に！！！テンパりすぎてほっぺあつ！！！

目を見開く私に、角名くんはいつものおなじみ、意地悪な笑顔を浮かべて言った。




「 これ以上可愛くなって、男達に群がられたら嫌だからね 」




…………………えぇ、もう、それ、え……なにそれ…………！！！



語彙力全滅、ときめき以外何も感じられない。

はああああ…と項垂れてしゃがみこむ私に角名くんは頭ポンをすると、耳元で囁く。




「 死ぬまで離さないけど、いい？ 」


『 良いしか選択肢ないよね………！！ 』




上を見上げると、うんって言って笑う角名くん。

ああもう、ああもう！！！！！！！照れた顔も、初めて見る顔も、全部見てやったけど！！！！



角名くんには、一生勝てない！！！！！！！！！

ってことで引き分け！！！しゅーりょう！！！！









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角名くんに降参してほしい女子ＶＳ角名倫太郎

結果…………引き分け。


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ＥＮＤ




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