角名くんの夢を見た女子ＶＳ角名倫太郎【稲荷崎】

第２０話 ページ20

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『 え、なんで、 』


「 須崎の友達から聞いた。「面白い話がある」ってね。 」




まさかこんな面白い反応が観れるとは思ってなかったけど。

そう言って笑う角名くんに焦りと不安が滲み出る。


絶対引かれてる

私の前だからこうやって笑ってくれてるだけで合って、内心絶対「きも」って思われてるよ。

まあそれもそれで萌えるんですけどね？？(ドM)



っていうか！！安音まじでアイツなに最低な行為してんだ！！！？

言うなって口止めしてたよね！？マ◯ドでそう言ってたよね！？


あの時は「あたり前田のクラッカー」とか意味不明なこと言ってグーサインしてたのに！

やっぱり言ったのは間違いだったか、と思うけど

角名くんに愛想つかされなくてよかった、と一息をついた。



でも嫌われてる可能性大

だって自分がされたらって考えてみよ？？キモくね？？キモいと思う人！はーい！！




元気良く心の中で挙手してたら、

角名くんがふふっと微笑んで私の頰に手を添える。


優しい顔。




「 大丈夫だって、引いてない。 」




第一声がそれかよ、というツッコミは飲み込んだ。

でもその言葉に私は大きく安心のため息をつく。




『 良かったあ………嫌われてたら死ぬかと思った 』


「 死なないでよ、てか涙目やめて俺が泣かしてるみたいじゃん 」


『 その通りですおまわりさん 』


「 冤罪だわ 」




２人でぷっと吹き出す。いつも通りの会話、いつも通りの日常。

それが２日ぶりってだけで謎にめちゃくちゃ懐かしく感じたし、

すっごい安定、って感じ、する。




「 でもなんでそんな夢見たの？ 」




とか思ってたのがフラグ回収につながったのかもしれません。まだ馬乗り状態の角名くんがそう言って悪戯っぽい笑顔を浮かべる。

この笑顔、前まですっごい好きだったけど今になってはドM心を煽られる感じがしてちょっとやだ。



まあ好きなんだけどね。

謎に吹っ切れた私は、平然とした表情で答える。




『 角名くんが好きだからじゃん 』


「 …………え、 」




わかってたことでしょ？って上を見上げたら、顔を真っ赤にさせて口元を手で覆ってる角名くん。




「 そんなどストレートに言われるとか聞いてないんだけど 」









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