【WT】8歳、国で働く。

【EP.3】 ページ3

翌朝、私はいつもより少し遅めに目が覚めてしまった。


…昨日は文字を書くのに時間が掛かっていつもより遅く寝たからだなぁ。


リビングへ向かうと机の上にメモが置いてあった。

"Aへ
おはよう。昨日も言っていたけど、今日は朝早くから薬草摘みに行ってるから朝はいないわ。
お昼頃に帰ってくるから良い子にしていてね。
朝ごはんはとなりに置いてあります。
いつも同じパンでごめんね。

昨日言っていた本はそばに置いておくね。
新しいメモ帳も置いておくからね。"


全然私が作るから良いのにって言ってるのに…
私は自席に座り、パンを口に運んだ。
『あ、いただきます！』


ほのかに香り、口内にも広がるバターと少しの硬さが質素でたまらなく好きだ。


…

最後の一口を良く噛んで飲み込んだ。

『ごちそうさまでした！』

私は立つとお皿を洗いにシンクに向かった。


小さな椅子をシンク前に置き、私はその上に立った。

『よいしょ…』



こうしてみると私がまだ見たことのない世界が見れる。


明るく輝く太陽が窓から光をさして、床を照らしている。

窓の縁に沿ってできた光の形はとても綺麗だ。

『…あ、洗わなきゃ！』


_______

お皿を洗った後、私はパンのそばに置かれていた本とメモ帳を自席に引っ張った。



…昨日はなんとか納得したけどこれが現実ってマ？


ま、まぁメモ作るか…



私はメモ帳と本を開き作成する準備をした。

まずは幹部様とか総統様とかのメモだよね…


小説で言う人物紹介てきな？()




…


『……こんな感じでいいよね？
自分が分かればいいんだよ！自分が…』


…うん。
ま、まぁ私にとって情報って凄い大事なものだからね。うんうん。


がんばろ()


…

その本は丁寧な挿絵もついており、とても見やすくWT国についてや紹介されている。

偏りのありすぎない情報、見やすい構成にお城の地図。

地図は細かく場所は書かれていない。
分かるのは部屋の数くらいだ。


てかこれ絶対メイドさんとか用でしょ！？
いや、ほんとにおばあさん達って凄い人なの？



確かに目次とか見たら"きまり"とか書いてるし…

え、まって破る自信しかないんだけど？
もしかして首飛んじゃう？？？



やばいね？(絶対危機感じてないだろ)













ｶﾞﾁｬ

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