太陽ときみと。2〜Daiki.A〜

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A ｢ここ、潮風が気持ちいいね｣





無事お土産を買って、館内から出た。

みんな喜んでくれるかな、と手にかかる重みには期待がたくさん詰まっている。




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大貴 ｢A、ちょっとこっちきてみ｣



A ｢···なあに？｣



小さく手招きをする彼に近寄ると、肩に手を置き、くるりと前に向けられた体。




大貴 ｢じっとしててねー｣




カサ、という音とともに優しく持ち上げられた髪の毛。チクチクとくすぐったくて目を瞑ってしまう。


やがてひんやりとした感触が首に伝わってきて、視線を落とすとキラキラと光るイルカ。





A ｢わ·······付けてくれたの｣



大貴 ｢やっぱ似合ってるね、かわいい｣





相変わらずのド直球。

トクトクとリズム良く刻まれる私の心臓音。




大貴を見つめていると、不器用にネックレスのチェーンを外している光景が瞳に映る。






A ｢········つけましょうか？｣



大貴 ｢あ、やってくれんの？お願いします｣




もたついていた手元に照れ笑いを浮かべながら渡されたネックレス。




少しだけ肩の位置が高くて、上から手を伸ばして首にかける。





·····この体勢、抱き締めてるみたい。


こんなに至近距離で後ろ姿を見ることなんてないから、思わずじっと見つめてしまう。





ぴょこっとはねた襟足が好き。


光に透かすと茶色く輝く髪の毛が好き。




好きなところばっかりだな·······




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A ｢はい、できた｣



大貴 ｢ありがとー！へへ、おそろい｣




首元のネックレスを掴んで嬉しそうに私を見つめる。


くしゃっと下がる目尻。





私はこれからあと何回、幸せを噛み締めればいいんだろう·······


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